ビルマ（ミャンマー） (19)
今日カルカッタへ飛ぶ予定でした。私はもちろん歩けませんからインドへ飛ぶことは出来ません。彼らは昨日のごたごたでカルカッタへ飛ぶ気力が無くなったようです。
「田森さんこのままインドへ行くか？それとも完全に直るまでここにいてそれから考えるか。俺たちあさっての便にしようと思ってるんだけど。」
「イヤー、高田さんどうしましょ。足２，３日で直ればいいんですけどね。」
せっかくここまで来たのに文字通り動きようがありません。あれだけ派手に開いていた傷口が直ぐ引っ付くとは思えません。少なくとも一週間はラングーン滞在になりそうです。もし一週間これから滞在延ばすとしたら後は完全に私の一人旅になります。カルカッタに行くにしても一人、日本へ帰るにしても一人。
健康なときであってもインドへ一人は心細い話です。バンコックへＵターンするのもなんだか悲しくなります。多分タイソングリートへ行けば誰か知った顔がまだいるでしょうし、バンコック中央駅の近所の安宿探せば坂本さん達もいるでしょうが。昨日のハッピー気分がもう淀み始めました。
「ちょっと考えます、切符だけはあさっての便にしておいてもらえませんか。」
ビルマ航空の切符高田さんに渡しました。
彼らビルマ航空に行くためＹＭＣＡ出かけていきました。私は昼間は部屋がないためロビーのソフアーにずーと座っていなければなりません。さーてこれからジュウドウハウスが旅行者に解放されるまでここです。
左足に少し体重かけてみました。マジックテープはがすような感覚で傷口が開きそうです。あかんようです。二時間ほどロビーに座っていました。やることありません。彼らもビルマ航空に行ったまま帰ってきません。帰ってこなければレストランの方への移動も出来ません。
一時過ぎになっても帰ってきません。腹が減ってきました。
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