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トラベルメイト田森君は西へ

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田森くんは西へ vol.193

 

ビルマ(ミャンマー) (09)

 

青年はマンダレーの大学生でした、3人連れでした。会話は当たり障りのない日本のどこから来たのかとか、新幹線の話、これからどこへ行くのかそんな話でした。
お互い英語は得意ではありません。彼らの方が私より少しはなせるかなと言う程度で同じような水準でした。こういう場合話すことは単純な文章構成の、単語も基礎的なものだけなのでよく分かり合えます。日本出てから二ヶ月目俺もやっと英語が話せるようになったと錯覚するぐらいスムーズに聞いて話すことが出来ました。  

ボート窓の外見ている高田、池野氏は完全に私たち無視の体勢でした。と、言うより無視する意識さえなく、かったるーと言う様子がありありと見えました。私も大学生もしきりと話し振るのですが生返事しか帰ってきません。顔は窓の外見たままですし。  

実は私この時感動してました。日本出てから現地の人とこれだけ話をしたのは初めてだったからです。タイでこちらから話しかけた学生はいました、これは地元の人と話を一回もしていない為のノルマを感じた行動で自然のものではありません。この頃より英語力も確実に付いてきています。今回は相手が話しかけてきてくれました。これが旅での出会いというものなのでしょう。  

学生の一人が荷物の中からギターを引っ張り出してきました。歌おうと言うわけですが客車の中ではもう真夜中ですからちょっと出来ません。子供連れの家族もかなりいましたから。私たちデッキへ移動しました。ここならたまにトイレに行く人くらいしか通りませんから客車のドア閉めてしまえば迷惑にはなりません。  

日本国内なら汽車の中でちょっとギターで歌うなどと言うことは、かなり恥ずかしい事でした、少なくとも70年代前半は。日活映画などは少し前まで(60年後半)青春映画などでは歌うシーン出てきてましたので、かっこいいと思われていた時代もあったようです。  

旅行中はやりすぎと思われてはいましたが、下宿などのプライベイトな所では必ずギター弾ける奴がいて歌うことはありました。フォークソングが最も流行ったときでしたので。 「バラが咲いた」「パプ」「500マイルも離れて」「小さなスナック」「七つの水仙」「いいじゃないのよ幸せならば」、こんな歌をしこしこ歌ってました。

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