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トラベルメイト田森君は西へ

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田森くんは西へ vol.157

 

タイ・バンコク (9)

 

83番の子は英語がほとんどしゃべれませんでした。そうなると私もしゃべりやすいのは日本語ですから、日本語と英語とジェスチャーのチャンポンになります。チェンマイの近くの何とかという村から出稼ぎに来ていて複数兄弟がいて、お金送っている事くらいは解りました。

「マネー、センド、チェンマイ、な。メニイ、シスター、アンド、ブラザー、ウェイティング、ユアマネーな。」
こういう場合は、語尾に「な」をつけると独特のしゃべりやすいリズムが出てきます。  

体洗ってくれて頭洗ってくれて、簡単なマッサージ終わって、いよいよ、「ナニ」のマッサージの番になりました。女の子の上半身はお触りありでしたから、ブラウスの前のボタン外し、ブラジャー上に押し上げて、おっぱい触らせていただいておりました。  

そんな状態で、股の付け根のリンパ腺のところを指でなぞられた日には、背筋に快感が走ります。「ナニ」も90度よりそっくり返り、120度くらいの角度になっています。その上女の子のトランジスタグラマーのお尻が目の前で揺れています。  

つい手が出てしまいました。

「ノー」
ぴしゃっと、手をはたかれてしまいました。でも我慢できません。

「ペイ、マネー」
そういいながら私は、合掌しました。
「プリーズ、プリーズな!」
「ハンドレッドバーツ、百バーツな」

「ハウマッチ」
女の子が答えました。

値段聞いてくると言うことは、交渉の余地があると言うことです。

「ハンドレッドバー」
「ん?」

女の子首傾げています。 どうも数字解ってないようです。 あわててバッグの中から、ボールペン取りだし手のひらに「100」と書きました。 「ノー、ノー」 私からボールペンとって、150と女の子書きました。 今の私の状況は、150でも、180でも250でもOKと言わざるを得ません。

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