vol.116 マレー半島南下 (01)
朝、列車はハジャイの駅に着きました。実は最初終着駅に到着したことに全然気づきませんでした。がたんと列車が止まったことは覚えています。物売りの声とか街のざわめき、車のクラクションの音が大きくなったことも解っていました。
周りの乗客が荷物持って降り始めたのも半分眠りながら聞いていました。途中の駅でも同じ事が何回も繰り返されてましたし、真夜中過ぎまで眠れないため何回も止まった駅のホームに降りたり、列車のデッキから首出してみたり、とにか
く2.3時間前までほとんど眠ってませんでした。
やっと今気持ちよく寝てるところです。
誰かが体揺すります。くそ、車掌か、くそ眠いのに。目半分開けながら答えま した。
「ん!ん!」
すぐには声でません。
車掌 「ハジャイ、ハジャイ。」
私 「ヘッ!」
車掌 「ハジャイ!!」
一段と大きな声です。
私 「えっ!」
そうだ、もうハジャイに到着したようです。 やっと8割方開いた目で周りを見ると、車内にはほとんど人のこってません。や
っと頭が働き始めました。
私 「ハジャイ?」
車掌 「イェス、ハジャイ!!」
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