vol.117 マレー半島南下 (02)
ここでペナンまでの切符を買い足さなければなりません。実のところバンコック中央駅ではシンガポールへの切符の買い方がよく解らなかったのです。「ハジャイ」なんて街の名前も初めて聞きました。
タイソングリートでシンガポールへのコースは聞いていました。週何回かの国際列車に乗るのでなければ、マレーシアへの国境近くの街、国境越えてペナン、それからクアラルンプール、シンガポールと乗り継げば、この街の間は急行がたくさん通っていて便利だと言うことは理解してました。
「HEADYAI」と書いて「ハジャイ」と読むことも多分情報集めたときに聞いたでしょう。そんな読み方など、頭の中にコレッポチも残っていませんでした。
「ヘッドヤイ、ヘッドヤイ」
私はそう切符の窓口で叫んでました。
「ハン?」
当然係り員聞き返してきます。
「ヘッド。ヤイ」
ゆっくり繰り返します。
「ハン?セイアゲイン!」
「head-----yai」
だんだん自信なくなってきます。声が小さくもごもごになってきます。
「ホワット!」
大きな声出すんじゃない。私は気が弱いのだよ!
「he---ad---ya----i」
「ん!ウェアー、アーユー、ゴーイング?」
「シンガポール!」
この際です、最終目的地はシンガポールだから間違ってはいません。
「シンガポール?」 そう聞かれるとまた困りました。途中、ペナンもクアラルンプールもよっていく訳ですから、あたっているとも言えるし間違ってるとも言えます。
「ノー、ノー、ペナン」
「ペナン、?アー、ユー、ゴーイング、トウー、ペナン?」
ま、当然係り員聞いてきます。
「イエース、ペナン!バット、ヘッドヤイ、ツー」
「ん?」
また会話が 解らなくなってきました。
「ジャストモーメント」
そうだ地図出せば良いんだ。あわてて、鞄の中の地図を探しました。こう言うときに限ってすぐ地図でてきません。後ろで待ってるお客に愛想笑い返しながら鞄の中ひっくり返しました。額に汗が滲んできます。
「ヒア、ヒア、ヘッドヤイ」
やっとでてきた地図見せながら、説明しました。
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