vol.098 ラオス (20)
腹一杯食べた後はお昼寝の時間です。バンコックにいるときなどは、昼飯を食べた後の時間は妙に落ちつかない時間になります。ホテルで寝ころんでるのもあまり気分がいい物ではありません。安宿は通常雨露をしのぐ最低限の施設しか備
えていません。
私が泊まっていた部屋は、天井の扇風機が唯一の暑さ対策の道具でした。殺風景な部屋でベッドの上で寝っころがっているのも芸のない話です。
それなら観光に市内へでかければいいのですが、いつも気分がハイなときばかりとは限りません。一人でじっとしていたいときもあります。そんなときは安宿の狭い一人部屋は最悪です。こんな所でなにもせず部屋にこもっているのは自分だけ世の中の流れから取り残されていってるようでよけい疎外感を感じてしまい
ます。
たとえばここのダムの工事現場のような、目的地の(観光地でなくともかまいません)場所でのんびりするのは、焦る気持ちには免罪符になります。少なくとも旅行の中で一番の気分転換できる移動を成し遂げた後の、のんびりですから。
永井さんと関崎さんは仕事に出かけていきました。 私と中村はそれぞれの部屋に入ってパンパンになったお腹なでながらベッドに横になりました。途中二三度目がさめましたが、そのまま寝続けました。
太陽は傾きはじめ夕方近くになったようです。窓からは西日が差し込んできます。どうにも落ちつきません。目は完全に覚めてしまいました。
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