vol.085 ラオス (07)
体の角度を微妙に調整して私は壁になりました。
彼らはシーツをかぶったままで抱き合っています。全身像は見えませんが時折女の方の乳房がシーツの中から 見えます。少したれ気味ですが豊満な乳房が揺れます。照明が暗いこともあって肌は年を感じさせない色っぽさです。
とくに私が気に入ったのは、肩から腕に掛けてのラインとその下に見える乳房でした。中年の女のちょっと太めで丸い肩は圧倒的な存在感を持って迫ってきます。男が体を入れ替えました。男が女の後ろにまわり、私の方からは男の背中しか見
えません。
くそったっれ!あんたのハゲ頭とうなじなど見たくありません。代われ代われ、態勢を代えろ、女はこっち向きあんたはその後ろからなら許す。男は女の脇から手を回し、乳房を強くもみ始めました。女は体をふるわせながら
顔を左右に振っています。
「アハッ、アハッ、アハッ」
かすれた甲高い呼吸音はだんだん大きくなってきま す。
私の心臓の鼓動もパンクしそうに強くなってきました。首の頸動脈も首の太さが二倍になるくらいビートを打ってます。
男は左右に揺れる女の頭を左手でがっしり抱え込んで後ろにねじ曲げ口をすいました。納豆のように糸を引きそうなディープキスです。風呂桶の水が最後に吸い込まれるような音がしました。
右手は、乳房を強くもむだけでなく乳首を指先でつまんでひねりあげていました。女は両手を伸ばし背中の男の頭を鷲掴みにして引き離そうとしているようです。男はますます体に力を入れて女の体を後ろからがっしり押さえつけています。
こんなのありかよ。そう思いました。女性の体はデリケートなものである。従って優しく愛撫せねばならない。乳房は最もデリケートなものの一つであるからして乱暴に扱うと女の子に嫌われる。
当時の平凡パンチも、週刊プレイボーイもそんな特集を何回もしていたように思います。 デリケートな上にその上デリケートな乳首を!
うむ、これは奥が深い、私は心の中で鉛筆をなめなめメモを書きました。
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