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田森くんは西へ Index page へ

vol.082 ラオス (04)

日は傾いて夕方になっています。今日はビエンチャン観光あきらめてホテルへ帰ることにしました。昨日の夜行列車の疲れも少し残っています。晩飯は、帰る途中屋台で軽く食べて終わりにしました。  

夜はこれと言ってやることがありません。たぶん探せば夜のお遊びのスポットはあったでしょうが、金もないしバンコックのように妙に夜になるとうきうきするような雰囲気もありません。中村も同じだったようで、二人でホテルのコーヒーショップでコーヒー一杯で2時間はだべっていました。話すことはたくさんあります。今までの旅行の話、今後の旅行予定、クラブ活動。  

私たちの学校には、ワンダーフォーゲルとか探検部はあっても、海外旅行関係のクラブはありませんでした。彼の学校には、海外渡航研究会と称するクラブだか同好会があって、数年前から活動していました。だから完全とは言い難いけども基本的な海外の個人旅行へのノウハウデータがありました。特に東南アジアのバンコックまでと、ヨーロッパへの情報は、何人かの先輩が残しておいていったものがあり、少なくとも私のように手探り状態ではありませんでした。  

私の学校では海外の個人旅行のクラブ活動は、ユネスコとかボーイスカウトとかESSの関係をのぞけばありませんでした。イメージがあまりにも優等生過ぎました。それなら探検部とかワンダーフォーゲルはとはいきませんでした。体育会系過ぎてハードすぎました。何の目的もなしに、ただ旅行したいのに毎日先輩に しごかれながらランニングとか団体行動をしたくはありません。しかも自分が行きたいところへいけるとは限りません。基本的に彼らは人がほとんどいない場所 に行くのが大前提でしたし。  

私はホーボー風ヒッピーにあこがれていましたから、街から街の移動の間に人がいない寂しいところは通るとしても、原則的には人がたくさんいるところが基本でした。そういう意味では学校にはぴったりのクラブがありませんでした。 海外旅行研究会が唯一の頼れる先でしたが、ほとんどのメンバーがヨーロッパ志向なので東南アジア、中近東に関してはほんの希にしか情報が入ってきません。  

大阪より数年は先行している彼ら中村のクラブの運営方法とか活動内容の話は、大変ためになりました。
日本発の割引航空券は全然まだないと思っていたのですが、中村の話によればもうすでにJISU(日本国際学生連盟)と言うところがエジ プト航空でヨーロッパ便を出しているそうです。しかも大阪にも支社があるとのこと、勉強不足でした。もっと早くわかっていれば、香港バンコック間を普通運賃の航空券を買うこともなかったのです。  

話は弾みました、これはもう日本へ帰ったら、中近東東南アジア中心の旅行のサークルを学校内に作るしかありません。割引航空券を学生中心に売って、春夏の休みは全国の学生対象にチャーター便を仕立てれば次の旅行費用も稼げて、その体験記を本にしてそれが「何でもにてやろう」をしのぐベストセラーになって、作家活動もできて一石三鳥ではないですか。  

私の将来の青写真まで書けてこの日は最高の気分でした。9時は過ぎていたで しょうか、疲れてきたので私は部屋に帰って寝ることにしました。中村はもう少 しコーヒーショップにいて日本への手紙書いてからと言うので、私は自分のコーヒー代をテーブルにおいて部屋にあがりました。