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【 片山くんが行く(77) 】
ハ−グの道場は、私達が教える「カラテ」と、河本が手伝う「ジュードー」と「テコンドウ」の三つのクラスがありました。それぞれ生徒は20人くらいずつ。生徒の年齢はほとんどが20歳前後、試し割の板もって手首くじいたおやじは例外でした。「ジュードー」クラスには子供もいました。
二、三回 教えているうちあの道場には日本人が来て教えていると噂が立ったらしく近くの道場からも師範が見学に来ました。東洋の武道の道場は、ハーグにもう一件、ロッテルダムに一件ありました。
この頃日本人旅行者そうは多くないころですから私ら、本物の日本人武道家としてはなかなかの価値あったと思います。
後二つの道場にも教えに来てくれないかと、話がでました。週六時間労働で月に二万円、これでも満足でした。今のところ部屋代はただだし、コペンでのバイト料の残りがあります。ハーグではのんびりしようと、河本とも話したところです。
でもさらに二つの道場掛け持つと、四,五万円は収入がアップします。月収六万か七万円、2人あわせればゆうに10万円超えます。しかも、ボーイではなく「センセイ」です。それなら、6時間労働が、18時間になっても、20時間になってもそうは疲れないでしょう。
「どうだ河本、悪い話じゃないな、運ある時に稼いでおくのも良いかもしれんよ。のんびりするのも悪くはないけどよ」
「悪かねーな、あの威張ってたコックみたいなヤツもいないしな、今度は俺らがおしえるんだからな。」
そう言うわけで、一週間前に決めた方針変えました。
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