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【 リロとハズキのチャリトリップ(7) 】
パナジ市内のホテルはどこもいっぱいだ。五軒まわってようやくみつけたところは、この町でもっとも大きなホテルの最上階の家族部屋だった。海外旅行の一泊目は不慣れで要領を得ないことが多い。一泊四五〇ルピー(一六〇〇円)は私たちの予算の四倍に相当するが、ここは頭を切り替えて、贅沢をエンジョイすることにした。
ダブルベットが三つもある広い部屋で、輪行袋をあけ、自転車を組み上げた。私たちの自転車はキャンピング車と呼ばれる物で、ふつうの形のフレームにドロップハンドルがついたオーソドックスなスタイルだ。ホイールはマウンテンバイク用を使い、タイヤはブロックの少ない細目のオンロード用を選んだ。前後の車輪の両側には専用のバッグがつけられるように、スチールパイプの四角い枠がついている。これに四つのサイドバッグとハンドルのフロントバッグをつけると、イメージは一変して戦車のようになる。今回は軽装にしたため、前輪のサイドバッグは使わなかった。
自転車の傷み具合は、リヤのキャリア(荷台)が曲がっていた程度で特に大きなダメージがなく、まずは一安心。もしキャリアを曲げた力が、車輪に直接かかっていたらと思うとぞっとする。
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