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【 リロとハズキのチャリトリップ(4) 】
荷物をピックアップして、バスに乗り込み、国内線のエアポートに向かう。路線バスとして使われていたのか、車内には小さな座席がぎっしり取り付けてあった。装備が軽いとはいっても、大きな輪行袋と三つのバッグを車内に持ち込むのは大変だ。
国内線の窓口で、東京で入れておいた予約を尋ねてみたら、はたしてそれはコンピューターの画面にちゃんとでてきた。一〇年前、ニューデリーでは停電が多くて、オンラインでの予約など期待できなかったことを考えると、なんだか新鮮なおどろきを感じる。チケットはUSドルとルピーのどちらでも買える。計算してみると、意外にもドルのほうが安い。まよわずドルで買った。
チェックインを済ませ、再び荷物を預ける。ベルトコンベアに乗せられた荷物は、床のトンネルを通って急な傾斜で下の階へ吸い込まれていく。と、その時、自転車の入った輪行袋が、縦になってごろんごろんと転がりトンネルの入り口につっかえてしまった。係員がそれを上から足で押し込もうとしている。
「ちょっと、待った!」私はコンベアにとび降りて、穴につっかえた輪行袋をひっぱりだし、横に直した。荷物の取り扱いは、どこの空港でもお世辞にも良いとはいえない。輪行袋を使うと、中身がこわれやすい自転車であることがわからなくなるので、よけいに心配だ。自分の目の届く範囲で気をつけるしかない。
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