続・謎の外国人と話をする
年の頃は、30後半から40代くらい悪い人ではなさそうです。よく観光地にいる外人相手の商売人でもなさそうです。雰囲気としては大学の先生風でした。これなら話しても大丈夫かな、そう思いました。
「日本語は、日本で勉強なさったんですか?」
河本が聞きました。
「何年かいましたんでそのとき勉強しましたが、元々は日本の兵隊さんのお手伝いして覚えました。イリアンジャヤって知ってますか?」
私、イリアンジャヤなんて場所知りません。
「それどこにあるんですか。」
「南の島です。パプアとかニューギニアって知ってますか。」
うーん何か聞いたことはあります。
「学校の地理の時間に習ったような気もします。」
「ガダルカナル島、は知ってますよね。」
ガダルカナル島なら知ってます、第二次世界大戦で日本軍が全滅して何万人も死んだところです。
「地図の上でどこと言われると解りませんが、知ってます。」
「とにかくあの辺りです、オーストラリアの近くの島です。島と言っても大きいですけども。」
ヨーロッパ旅行中に、南太平洋の島の話聞いてもピンとはきません。
「元々、オランダはインドネシアの国、戦争中植民地にしてました。それで今でも南太平洋の島と関係が深いです。」
ふーんそんなものでしょうか。学校の授業で習ったような気もしますが、良くは覚えていません。
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