道場で演武をする
幸いなことに、体が大きくてごつい奴は案外素直なのが多くひねくれもんは普通な体格以下の生徒に何人かいただけでした。で、私は自分で言うのも何なんですが若く体力もあったし、気力も充実していたし、技もかなりの水準でした。
組み手やっても負けませんし、最初から負ける気はしませんでした。素直でない生徒へは当然最初から遠慮はしません。実力差はあるのでぼこぼこにはしませんでしたが、素直な生徒よりはちょっとだけ恐怖を味わっていただきました。
ハーグのもう一件他の道場は、以前日本人が教えていたそうで少し日本語が通じました。そこでは、練習の際のかけ声とか挨拶が日本語でなされていました。
「ハジメ」「レイ」「ヤメ」「マテ」「オス」
残りの二つの道場でも挨拶とかけ声は、日本語で統一する事にしました。これはなかなか気分の良いことでした。
道場で教える以外に、デモンストレーションの仕事もありました。これはこれで別料金でしたから悪くはありません。年に何回かお祭りとかイベントに合わせて東洋武術のお披露目をして、生徒募集の手助けするのです。
もちろん派手なものほどいいわけで、私はヌンチャク、河本は剣道です。ヌンチャクと剣道の型と模範演武などもよくやりました。
この模範演武はかなり好評で最初はヌンチャク対木刀の戦いであったのですが道場主どこかから日本刀の真剣を持ち出してきて、途中からそれ使って演武続けることになりました。
とうとう月刊誌が取材に来る騒ぎにまでなってえらく受けました。そのときの月刊誌ののグラビア写真、今でも大事にしまっています。
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