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「トラベルメイト98」
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【 旅行予約の時の言葉の意味(1) 】
旅行に限らずほとんどどんなことでも、お互いの言いたいことを双方があるいはもっと多くの人同士が完全に解り合える事は大変に難しいことです。その仲介をするのが言葉なのですが、相手に伝えようとする事が複雑になればなるほど、あるいはそれ自身は単純なことでもたくさんの人に同じ事を順繰りに伝えることはよほどのベテランでなくては出来ないことです。
残念ながら、旅行の商品はこの二つのファクターの片方は必ず含んでます。それどころか、複雑なことをたくさんの人に短期間で、世界中各地へ間違いなく伝達しなければいけないことも多いので、トラブルが非常に多くなります。
これは旅行商品に根本的につきまとう宿命とも言えます。この宿命をものともしない単純な方法が三つあるのはもうお話ししました。
1)お金をふんだんに使う
2)時間をふんだんに使う
3)時間とお金を両方ふんだんに使う
でもねー、こんな贅沢できるのはほんの一握りの旅行者しかいませんもんね!普通の人は限られた時間と予算の中で、自分の体力、知力、精神力のバランスとりながら工夫することになります。
そうなったとき、お互い言いたいことがきちんと解るためには、言葉のトレーニングが必要です。そう言う点で今までのガイドブックとか旅行関連の記事は完全に落第点です。
わかりやすいという点から書かれたガイドブックは、妙に幼児っぽい書き方で読者を馬鹿にしてんのかと言うものまであります。典型的なのが、マヌー山下の書く「海外個人旅行(得)マニアル」小学館刊。
この本の調子は、子供と話すときは目線を同じくするために、しゃがんで子供の目を見ながら、易しい幼児言葉で喋らねばならないと思いこんでるあほな大人のようです。
子供は特に言葉が解らない幼児の頃は、相手の態度と言葉の調子で全体を理解しますし、言葉が解り始めた頃は幼児言葉だから理解できるのではなく、大人の言葉であってもシンプルなものなら、ちゃんと理解できるのです。却って大人の言葉で話しかけられた方が子供は喜びます。これこそ自分を同じレベルで理解してくれてることになるからです。
4才、5才頃の自分を思い出せる人は思いだしてみてください。案外、幼児言葉を使う大人に媚びてる自分を思い出しませんか。
「かわいいでちゅねー」→<しゃあないな、”きゃっきゃ”と喜んでやるか>→
「ああ、笑った笑った、これ言うとこの子いつも笑うんですよ!」→<オウ、受 けた、受けた>
目線を下げても、幼児言葉で話しかけられても、初心者はちっともうれしくありません。内容が全然ないものを言葉の優しさだけで語られたのでは、いつまで経っても進歩がありません。
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