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「トラベルメイト98」
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【 心の病(4) 】
この白くなると言う表現は、実際の重度の不適応を起こした人によれば本当に脳の中が白く閃光のように光る状況だそうです。耳鳴りが伴うこともあるそうです。それはほんの一瞬ですが、終わった後は自分の手足が確かにあるのだけれども、通常のように頭の中に浮かんだイメージが、言葉とか身振りで表せない状態になるそうです。
いちいち、えっと右手がここで左足はここか、そうすると顔はこの辺でと考えないと自分の体が認識できなくなります。そうなったときの、他人と喋るときの苦痛、通常喋るときは、手とか足をいちいち確認しながら喋りますか?
強いて言えばそうですね、普通の生活ではすごく好きな人を前にしてこちこちに緊張して喋る状態でしょうか。そんなとき手がじゃまだったりしませんか。ハンカチを握ったり、腕組みしたり腰に手を当てたりしませんでしたか。
その体験が、相手がホテルのカウンターの人だったり、旅行者仲間だったりレストランのウエイターだったりしたら、しかも状況はもっと悪く、全身にアロンアルファの徳用缶をぶちまけて、エアサロンパスを点滴したような感じになります。いずれにせよミント系、ハッカ系の体験です。
少なくとも、今よりしっかりした自分らしい自分を探しに行ったのに、全身がエアサロンパス状況になったらホント困ります。困るのですが、日本での不適応は、病気になるようなもの、軽いもの、先天的なもの、後天的なもの全て含めて、海外での不適応のきっかけに必ずなります。
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