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「トラベルメイト98」
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【 旅行のトラブル編:前書き(3) 】
逆に考えてみます。旅行業界でトラブルが少ない会社とはどんな会社でトラブルが少ない旅行者とはどんな人なのでしょう。トラブルが少ない会社は決まって旅行を申し込む旅行者と旅行会社の側に顔見知りの関係があります。顔見知りと言うことはサイズがそうはお互い大きくないと言う事も意味しますが、お互いがコントロールしきれるだけの範囲での動きをしています。
大きな会社の中でもこういうゾーンがたまたま出来ることもあります。何とか班、何とかデスクと呼ばれる誰か強烈な個性を持っている人の回りに出来るグループがそれです。そのグループはあたかも中小企業の職人集団のような動きをし、同じ会社の中でのほかの部門と全く毛色の変わった手配が出来るのです。こういうグループが盛んに活動できる大手は業績は伸びます。
残念なことに、大手は大手であるが故の限界があります。こういうグループは長い間存続することは許されないのです。常に何年かに一回まわってくる人事異動、その図体のでかさから来る大量販売への要望これは絶対にはずせない儀式なのです。
適切なサイズと適切な手配を保っている会社は少数ですがあります。ここはかなりトラブルが少ないはずです。理由は簡単で顔見知りならお互いそうは無茶なことは出来ないからです。ならばこういう所が最高かというとそうでもありません。適切なサイズと適切なスピードを保つには適切なコストがかかります。決して、価格の面では最先端を走れないのです。
価格の面で常に一番安いものを追求した場合は、大量送客、単品販売、手配スピードが必要です。旅行会社側では当然手配時間の短縮、キャンセル変更料の厳格な運用(例外を認めず変更キャンセルに伴う人件費をきっちりもらうと言うことです。)、サポート時間の削除をすることになります。旅行者側でも、前もっての計画性、予定変更をしない、個々の旅のパーツへの理解と利用法に熟知してること、つまり旅行慣れしてることが必要になります。
広告には適切なサービスは高くなりますとは書きません。安いものを買うには技術が必要ですとも書いてありません。広告ではなく記事の中にもよいものを安く買うにはの特集は何回も組まれても、適切な値段と旅行者の旅慣れの水準、どこであきらめどこで折り合いを付けるかなんて特集ほとんどありません。
そんなのは業者側にたった都合の良い考えだと思う人はいませんか。私は旅行者であった期間より業者である期間の方がもう長くなりました。そう言う影響はこの旅行講座にある種の色を付けているかも知れません。そうではないと否定するつもりはありません。
しかし、安くて良いものが初心者の頃からちょっとの努力で手にはいることなどあり得ないと断言します。高くてよいものか、安くて悪いものなら簡単ですが。
マニアの域に達したとしたらどうでしょう。ここでは、安くて良いものを手に入れることが可能です。旅行になれてきているし、コネも知り合いも多く情報も豊富だからです。ならマニアになれば簡単ジャン、とはいえません。マニアになるには長い期間と、それなりのこだわりのエネルギーと、持続性と、コストをかけねばなりません。その間は何回もトラブルとか無駄なことの繰り返しがあります。もちろん面白いことの方が多いのですが、毎回面白い旅行が続けられるとは限りません。
旅行以外にも遊びはたくさんあります。もしあなたが、旅行は自分にとってそう重きを置いた遊びでないと思っているとしたら、「貧乏旅行」「観光旅行でないふれあいの旅」「他人とはひと味違う個性的な旅」「観光地など一つも回らない旅」「貧しいながら元気に未来を見ている子供の目に感動した旅」等々の、(うっ、書きながらジンマシンが背中に出そうです)小難しいタイトルを付けた旅は実行しようと思わない方が身のためです。
夢のような理想の旅は、夢見るだけなら何らの実害をあなたに及ぼしません。夢から覚めたら顔洗って歯を磨いていつもの通り会社に行けばいいわけです。通勤途中の電車の中でうとうとしながら夢の続きを見る余韻も楽しめます。
なんの準備も、コストも練習もせずに、安さ優先で選んだ旅のパーツを使って理想の旅へ出発するのは、悪夢の始まりです。理想はものすごく高度のレベルでの話であって、そのためには多大なコストとあなたの才能と、体力とが必要なのです。場合によっては生命レベルの話にまでなってきます。
旅行のトラブルは、かなりの部分旅行関連企業と(旅行会社筆頭に航空会社、ホテルなど)のトラブルになると思います。その原因は、一つには形になったものを売っているのではなく、時間と空間を、航空会社とかホテルのサービスの形に切り取り、旅行会社がその代理として販売していることに起因します。はっきり言ってよくわからんものを商品にしてるのです。
形のないサービスというものへの価格がはたして支払ったものに対して妥当であるかどうか判断するにはかなりの慣れが必要です。この慣れは販売する方にもいえますし、買う方の消費者にも必要です。特に低コストのものを利用するにはサポートメンテナンスは期待できませんので、初心者にはお勧めできません。
初心者の頃は高くてよいものを選ぶのをお勧めします。これだけで対旅行関連企業とのトラブルは激減すると思います。
いや私はどうしても、安くて良い、しかも理想のものを選びたいとおっしゃるあなたへは、ウェルカムメッセージを送ります。
「ようこそ、旅行マニアの世界へ」。
そして次にやっていただくことは、旅行関連の事へは惜しみなくお金と時間と体力気力をそそぎ込んで下さい。どんなことがあっても海外旅行旅行第一です。さしずめNIFTYのフォーラム「fworldt」の「20番会議室」に生息する人達の生態を観察して下さい。
何でも利用法に慣れ熟知するには、一回より二回、二回より三回、三回より四回、四回より五回の経験が必要です。お金の使い方もそうです。あるものを(ここでは旅行の商品)安くしかも品質を落とさず、あるいは品質が落ちてもそれなりに使いこなす様になるには、お金を一回使うより、二回、二回より三回、三回より四回、と数多く大量に商品を購入しなければなりません。
安くて良いものを手に入れるには、そのこつを手に入れるのに、半端ではないお金を使わなくてはならない?
甘くはありませんなー!!!
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