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「トラベルメイト98」
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【 日本の海外旅行の歴史4 】
自由化になってすぐ飛び立ったハワイ旅行は、価格が一人38万円ほどでそのとき出発前飛行機の前でとった記念写真を見ると、男性はスーツにネクタイ女性は和服かよそ行きのワンピース姿です。1$=¥360の時代ですから約1000US$、でも今の価値に換算するとたぶん200万円から300万円位の価値は十分あったでしょう。
当然それだけのお金を出せる人は少数です。経営者、商店主、その他小金持ち(大金持ちはいつの時代にも、どの国でも周りの状況には左右されません、海外旅行自由化がなくとも別に海外にでることは簡単です)。当初は海外旅行者の人数も限られたものでした。
60年代から70年にかけては日本が経済発展を始めた時期です。それに併せて海外渡航者数も倍々で増えていきます。それに連れ航空運賃もホテル代も団体運賃が導入され旅行費用も安くなってきます。
安くなれば旅行者数も増え、増えれば旅行費用も安くなる。うまく歯車が回り始めます。でもまだまだ主流は団体旅行で、個人での旅行はマニアックな部類でした。60年代後半はヨーロッパやアメリカ旅行はさすがに冒険旅行とは呼ばれなくなってはきましたが、代わりに「無銭旅行」がキーワードになってきます。
あまりお金を持たないで出発(というより持てないで)不足した分は現地で何とかアルバイトして稼ぐ、現地調達型の旅行を「無銭旅行」と呼びました。 女性の場合は「オーペア」と呼ばれる、ベビーシッター、お手伝いさん併用型語学研修が一時はやりました。
70年から80年にかけては海外旅行の大衆化が始まります。渡航者数も100万単位の人数になってきます。団体旅行はますます盛んになり、航空券の種類もバラエティに富んだ形になってきます。ここにいたってやっとヘビーではない個人旅行者も生息を許され環境が整ってきます。
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