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入門講座理論編ー(6)
安易なショッピングツアーとか、団体旅行は今取り上げている4人の物書きの方々以外にもほとんどのメディアで語られる旅行論議の中で、工夫のないあまりおすすめできないものとしてでてきます。そしてこれらの種類の旅行に参加する人が年間海外渡航者数の中の過半数も過半数ほとんど8割以上の割合を占めているのではないかという想像が前提となっています。
それに比較して、観光旅行ではない個人自由旅行はまだまだ少数で全体1割2割でその点だけでもユニークだし、現地の人とふれあって異文化に触れたり真の自分を発見したりするための新しい独創的な考えだ、と暗黙の了解があるようです。
「蔵前仁一」氏は、月刊誌「DIME」のインタビューで、自分が海外旅行に出始めたときはまだまだ海外個人旅行の人は少数派だったと答えていますが、彼が旅行に出始めたのは80年も中盤からだったように思います。このころは格安航空券も市民権を得始め、中国の自由旅行も「トラベルメイト」と「ダイヤモンドビック社」の共同企画で一般に売り出されていました。
このころ個人旅行者がまだ少数だったとはもう言えません。なぜならこのころは格安航空券の販売会社は雨後の竹の子のように増えてきてますし、会社によってはかなり大きくなって普通の門構えのところも増えてきてます。
70年代はブローカー風に(というよりもろブローカーで)マンションの一室で机2個に黒電話一台のところが多かったので進歩といえば進歩でした。それに運輸省とか各航空会社の警告文とか電話も80年代には極端に少なくなっていました。
何度も言うようですが、何度も言いたいのであえて繰り返しますが、個人自由旅行に必須の「格安航空券」は、最初は旅行業界の鬼っ子、表だってはあってはいけない商品だったのです。航空会社も特に外資系のところは日本以外では格安がんがん売ってましたし、運輸省のあの指導とやらもあまり関係ない世界の会社の人たちなので、タブーの感覚ありません。しかし一旦何か問題起こると一応形式とはいえ、私たち「某」航空会社はあなた方に格安航空券を卸たことはないし今後も卸すことはありません。広告等で当社の航空券が格安であるような告知に警告します。今後の同じような広告宣伝を繰り返されますと「訴えちゃうよー」と英語の文書を送って来てました。
私ら、会話は何とか実践で鍛えられていたので何とかこなしてましたが、英文の公式文書など通常見たことありません。でもまあ、何かおどろおどろしいことが書いてあることくらいわかります。辞書片手に小一時間、だいたい意味解読すると、気分が暗くなる事書いてあります。
しかし、彼ら、自分とこで格安航空券卸ておいて、カッコつけるのもなんだかなーと私ら思ったのであります。まあ、一ヶ月か二ヶ月その航空会社の名前をパンフとか広告からはずせばおとがめなしの暗黙の了解できてましたから、同じ穴の狢といえばそうですが。
そのころ20代の青年ブローカーたちは最初の頃はやっぱりビビリました。右も左もちょっとしか解ってないときに、英文の公式文書ですから。
おっとと、また脱線です。エー次は本筋に戻ります。
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