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病の細道

 

第32回 宣告 (2002/01/25)

 

昨日受けた心臓カテーテル検査の結果の説明を家族とともにさきほどうけた。

心臓の冠動脈においていくつかの閉塞状況があり、薬剤のみまたはバルーン手術治療でどうにかなる段階では既になく、いずれバイパス手術が必要になる、という結論だった。当面は、状態が安定しているのでよいが、無理をすると発作が起こり緊急バイパス手術ということになるかもしれない、という。

落胆する反面、「やはりそうか」と言う気持ちもあった。10年前のチベット旅行のとき、すこし歩くと息が上がり、心臓の鼓動が早くなるのを感じた。若いころはマラソンをしたりしても同じような感じをすることはなかった。そのときにはすでに今の状態が始まっていたのかもしれない。

心臓のバイパス手術でどのていど回復する可能性があるのか、さらなる検査を依頼した。過大な期待は持つべきではないとも思う。可能性があればできるだけ早く手術をうけるつもりだ。手術ということになれば、この病院には心臓外科はなく、転院して入院はさらに延びる。

いずれにしろ、これからは一日一日をそのつもりで生きていかねばならない。いままでの旅路に後悔はないが、これより先の道はさらに細くどこまで続くかわからない。悔いないように進まなければならない。

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