インド・カルカッタ (26)
「ジゴロ言い訳でこう言ったんだ。」
「仮に、その女の子の名前、ミホとしとこうか!」
「はあ。」
高田さんのしゃべりに力入ってきました。ヨーロッパで何かあったんでしょうか。
「ミシェル、わかってくれ、ミホと寝た後はちゃんと体洗って清潔にしてる。」
「最悪だよな、こう言われたんではどうして良いかわからなくなるのは当たり前だよ。」
「どうしてもフランス人とはこんな話が頭に浮かぶ関係なんだな。わかる?」
鋭い比喩ではありますが、何となくわかる。
「そうすると、アメリカ人かドイツ人が一緒に旅行するにはいい人達ですか。」
「アメリカ人は良いな、特に良いのはアメリカの田舎から出てきた人達な、都会から来た連中すれすれにすれていて西ヨーロッパの人と同じ。映画なんかな、東京の方がアメリカの田舎より早く上映されることもあるけど、それ絶対に田舎のアメリカ人嘘だという。」
「そんな人なら純朴で良いぜ。旅行中に怪談話したときもアメリカ人の女の子涙流して怖がってくれた。怪談100話と言うやつ、ろうそく100本立てて一つ怪談する事に、一本消していく、あれな。」
高田さん、色々やってくれてているようです。
「なに人が、要注意ですか。」
「要注意なのは白人系でないな、マレーシア。」
「えっ、マレーシアから旅行者出てるんですか、安宿で見たこと無いです。」
「そうだな、安宿でアジア系の顔しているのは、ほとんど日本人だからな、でもたまーに、ほんとに希なんだけど、マレーシア人いるぜ。」
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