インド・カルカッタ (02)
空港のビル出ると、力車、タクシー、白タク、ポーター、うぞうむぞうの連中がワット群がります。コリャー、足怪我してなくたって一人なら大変です。ビルマまではアジアの人という感覚がありましたが、ここは違いました。インドの人がいました迫力と言うより生命の水準、重さの違う存在の人達がいました。
ベテラン2人はカルカッタ2度目です。これほど力強い事はありません。客引きの集団には目もくれず市内行きのリムジンバス乗り場に直行です。荷物はまだ担げません、池野さんがかついでくれています。私は彼らに遅れないように必死で歩きました。
空港からのバスはスラム街が延々と続く道路を走っていきます。ごみためのような町です。バラック建ての家の中にコンクリートの2階3階建ての家が混じるようになってきます、市内には確実に向かって行ってるようです。
バスが到着したのは、高級ホテルの前でした。グランドホテルと書いてあります。ホテルの前は空港ほどではありませんが、かなりの客引きが集まってきています。普通ならここでつかまるところですが、私たちは泊まる予定のホテルもそこへの道順も決まっていました。
2人はずんずん歩いていきます。私は小型のショルダーバックだけですが直ぐ遅れます。
「池野さん、歩くの面倒だな、力車にするかい?彼まだ満足に歩けないし。」
高田さんいいこと言ってくれます。私彼らに迷惑かけっぱなしなので、自分からの提案は出来にくいです。
「そうだな、そうする?」
池野さんそう答えると人力車のたまり場にすたすた歩いていきました。
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