vol.120　マレー半島南下 (05)

３人はイギリスからの旅行者でした。私と逆のコースでペナンまで来たようで、 ２，３日滞在した後バンコックへ行くそうです。バンコックならおてのものです。

私「バンコックのホテル安いところ知ってる？」
「エーと、シンガポールで聞いてきたけど、アトランタ、とマレーシアホテル」

英語のガイドブック開きながら３人のうちの一人が答えました。それにしてもイギリス人の英語はアメリカ人に比べなんと解りやすいのでしょうか。 へっ、へっ。私はもっと安い所知ってます。

「そこも悪くはないけど、もっと安くて旅行者がたくさんいるところあるよ、バンコック中央駅のすぐ近くで便利だし、タイソングリートって言うんだけども。」
「THAI SONG GREET,と書くのかな」

ガイドブックに書き込みながら彼女は答えました。

「違う、違う、綴りがちょっと違うTHAI THONG GREET,だよ。」
「あそう、でどのへん？」

彼女はガイドブックのバンコックの地図が印刷されているページを私の方にさしだしました。

「ちょっと待ってね、えー、ラマ四世通り沿いで駅のすぐ近くだからこの辺だ な。アトランタとかマレーシアは、５０〜１００バーツくらいだけど、タイソンは２５バーツくらいから。」

他人に自分の知っている情報を教えるのはなかなか気持ち良いことです。

「どんな感じのホテル？安いけど汚いとか危ないとか。」
「そうは、清潔ではないし、一番安い部屋は車の音うるさいし、でもレストランうまいし駅の近くで便利だし、チャイナタウンにも近いし。ま、アトランタより 半分とか３分の１で泊まれるわけだから、悪かーないよ。」
「有り難う。」

今度は私が聞く番です。シンガポールの安宿とか、クアラルンプールの安宿、一応の情報は聞いてましたが、ほんの数日前の情報は貴重です

「エーと、シンガポー」
シンガポールと言いかけたところでタクシーが止まりました。
「KIAN HUA HOTEL?」
助手席に座っている女の子が聞きました。