vol.102 ラオス (24)
永井「それで彼お茶だけ飲んですぐどっかへ歩いてったんだよな。」
関崎「そうです、そうです。お茶ください、ていうからおばちゃんに頼んで作ってもらって、余った分は水筒に入れて持っていったよね。ビエンチャンどっちですかと言うから、道だけは教えてやったけど、大丈夫かねって聞いたら、いままで人家の少ない所だったからこれからはたぶん楽です。と言ってたね。自分のことはほとんど話さない子だったけど、早稲田の学生だとか言ってたな。」
わせだ、ワワワセダ、WASEDA!突然話がつながりました。中村も同じだったようで、二人同時に声を出しました。
私「早稲田って言いました?」
中村「早稲田ですか?」
私「名前は、えーっと、えー」
中村「ゴロー、と言ってませんでしたか?」
関崎「名前?名前は聞いてないよな。永井さん名前聞きました?」
永井「いや、名前聞く前に出かけて行っちゃったからな。」
中村「やせ形で、髭はやしてませんでしたか。」
関崎「髭は生やしてたな。」
私「自分ら、その人に香港で会ってます、ゴローさんって言うんですけど、ベトナム国境歩いて越えたって行ってましたから。」
永井「そうか、彼無事ビエンチャンまでいけたんだ。」
私「そうです。たぶんその後バンコックに何日かいて香港に飛んだんじゃないでしょうか。」
永井「そうかそうか、元気で旅行続けてるんだ。」
私「たぶん、同じ人だと思いますけど。ラオスのジャングルの道歩いた人はそんなにはいないと思いますので。」
私は何回もたぶんを続けました。確信は100%は持てませんが、「たぶん」 間違いないでしょう。
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