vol.064 タイ・バンコク (30) お札を見せる
バインダーのポケット部分からお金を引っぱり出しました。5千円札が一枚と千 円札が三枚合計8千円有りました。
私「これが千円札で、こっちが五千円札。えっと。」
ここでさっき彼が一万円と言った意味の英語がなんだったのか、聞き流していてすぐしゃべれません。確か、ワンサウザンドとあと何とかと言いました。それはミリオンではありませんでした。もちろん五千円は「ファイブサウザンド」ですこれくらいはわかります。
私「ジミー、このファイブサウサンドの上の、ビックカレンシー英語でなんて言ったっけ」
ジミー「テン、サウザンドだろ、トムは日本へ行ったことないので彼にお札見せてやってくれる。」
そんなことおやすいご用です。しかも、チュラルンコン大学の学生に「ナインミリオン」と話した金額が、正確には英語では、「ナインティサウザンド」であった事もわかったのです。
こうなったら一万円札も見せてあげたいのですが、残念なことにそれは腹巻きの中に入れてあります。
私「これが千円で、これが五千円なかなか良い印刷だろ、日本のお札は作りが精巧なんだ」
トム「本当だ、タイのバーツより良い印刷だ。」
ジミー「一万円札はないのかい。」
私「いまないな、タイソングリートに帰ったらあるけども。」
お腹のあたりをさすりながら、そう答えました。実はタイソングリートは安宿 なので、お金とか貴重品を預けるセフティボックスのような気の利いたものはありません。全財産はお腹の腹巻きにビニールにくるんで持ち歩いていました。
素早く頭の中で計算しました。一万円札を見せてあげるには、ズボンを降ろして腹巻きを取り出さねばなりません。それは本当に格好悪いことです。でも、ただでバンコック市内を連れて回ってくれている彼らに日本のお札見せるくらいやってあげてもいいことです。
私「そうだ一万円札このポケットじゃない別の所にあったと思う。ちょっと待って。」
ジミー「悪いね。」
私「イヤー、友達だから、」
これこそ、個人旅行の醍醐味です。こんな風に行く先々でも現地の友人を作っ ていけばキットいい旅行になりそうです。
|