vol.022　沖縄 (4)

どえらくみなさんに怒られました。宿の人と、そこに泊まっていた大学のワンゲルの連中、そこの集落の世話役、幸い警察にはまだ届けがでてなくてこれだけはセーフ。 　

それで石垣島へ帰るのが予定より２日遅れました。那覇への飛行機の予定はそのさらに２日後でしたから少し余裕を持って間に合いました。 サーあとは、石垣に２日泊まれば那覇です。親父さんの食堂に帰って晩飯を食べ ました。 　

あさっては石垣を出発ですから、親父さんにお礼と、西表でのいきさつを説明 しておかねばなりません。一通りしゃべってあとは予約再確認で預けていた切符を返してもらえば石垣での日程は終了です。

私「そう言うわけで、ここ帰ってくるの遅れました。どうもすみません、それとあの預けてあった切符もう確認終わってますよね！」
親父「あ、ううん」
私「明日でも良いですけど、切符もらえます？」
親父「いや実はな、あんたら遅れたので、たぶん出発しないだろうと思って、混んでたし知り合いで予約とれないで困ってた人に譲ったよ」

ええー、そんな、きいてませんよ。

私「今から取り返せませんか。今日譲ったんですか？」
親父「いや、３日前 、だからもうちょっとね」 　

今日から３日前に譲ったと言うことは、出発日から換算すると５日も前になり ます。そんな。私らが遅れたからではなく、確信犯じゃん。ちゃんと予定通り帰 ってきてたとしてももう切符はなかったわけです。

親父「飛行機の切符混んでて、１０日ほどとれんよ、あす一週間後の那覇行きの船の切符売り出されるから、それ買った方が、飛行機の切符の代金はもらってるから」 　

こういうことが２年前にはあったのです。船の切符も、親父のコネか何かで次の日の朝、手にはいるということではなく、明日９時に売り出されるから、今日徹夜で並べばたぶん買えるだけの話で、実際私ら夕飯食ったあと、並びました。 　

そのときもう５０人くらい並んでいました。何とか切符は次の日の朝手に入りましたが、飛行機の便は、私らが乗る予定の便を最後として、それから台風が来たので２日間欠航が続き、ただでさえ混んでるシーズンがもっと混乱、飛行機便は万が一つのチャンスもなくなりました。 　

私ら２人この日から遠慮なく朝昼晩と飯を食わせてもらって、暇なときは食堂の隅でお茶飲んで時間をつぶしていました。おかげで石垣島の台風も体験しましたし、ゴーヤチャンプルの苦みもそう感じなくなりました。 親父さん帰ってきたようです。

私「覚えてます？あの二年前、泊めてもらってた、ほら飛行機の切符がほかの人の所へいって、船の切符買うんで、徹夜した」
親父さん「覚えてるわ」 　

ばつが悪そうに苦笑いしてます。へっ、これで泊まりと食いもんはただやと思 いました