| vol.020 沖縄 (2)
  二日間那覇にいました。私以外は町を精力的にまわっています。私は、喫茶店に行ってコーヒーを飲んでいるか、泊めてもらってる家で庭見ながらお茶飲んでました。 
                      夕方国際通りでビーチサンダルとTシャツを買いました。お金あまり使いたくはありませんでしたが、真冬の大阪から比べれば真夏に近い気候です。このときの私のいでたちは、黒いバックスキンのトレッキングシューズとGパンサファリジ 
                    ャケットでした。インド、蛇使い、コブラ、足下を守る、トレッキングシューズ、 この連想からトレッキングシューズをわざわざ履いてきたのです。 
                      しかし、Gパンはまだ良いとしても、上着のサファリジャケットとトレッキングシューズは暑くて仕方ありません。特に足下の蒸れは気持ち悪くて我慢できません。ビーチサンダルに履き替えることにしました。 
                      那覇到着より3日目、琉球海運に乗って石垣島へ向かいました。沖縄から台湾への船便は週に一便石垣経由で運行されていました。石垣島で一度降りてしまうと次の便まで一週間は待たねばなりません。この島には2年前お世話になった食堂の親父がいてその人と会っておきたかったのです。あとの2人は石垣は始めての所なので一週間くらい何とか持つんではないかと思いました。出発前に文句はでましたが。 
                       石垣までの航路は幸いなことに天候に恵まれ、船酔いもなくスムーズでした。 港は2年前と変わっていません。その親父の食堂は港から歩いて10分弱の所にありました。面倒なので連絡はしていません。もし泊めてもらえなければ仕方ありません、近所に安宿があったように思いましたのでそちらへ行けばいいことです。 
                    親父は出かけていていませんでした。代わりに息子がいました。年の頃30過ぎてたでしょうか。  私「こんにちは、覚えてます?田森です、あの大阪の学生、二年前一週間ほど泊めてもらった者ですが。親父さんいます。」 
                    息子「ええーと、なんか覚えているようないないような、確か台風の時足止め食らって泊まっていった学生さんだよね。えっとこっちの人2年前も来た人かな」
 私「いや今度は2人とも違います、前に来た八田は来てません、それでの次の船便まで泊めてもらえませんか、飯代は今度は三人いるんで払いますから」
 前回は泊まりと2食分はただでした、石垣島も3日ほどいると、潜りだとかトロ ーリングなどの遊びをやらないただの旅行者は行く所なくなってしまいます。昼飯時もごろごろしてると「おう、昼飯は」てなもんで最終的には3食付きになっ 
                    てしまいました。   ここの親父いい人だったし、私らも人畜無害の学生に見えたから泊めてもらった面もちょっとはありますが、理由はちゃんとありました。私ら泊めてもらって3食つけてもらっても当たり前と言えば当たり前の貸しは親父にあったのです。考えようによってはとんでもない親父ではありました。 |