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【 片山くんが行く(4) 】
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ここで片山くんが旅行に出かけていった年を訂正しておきます。数次パスポー
トが特別な添付書類なしで申請できるようになったのが1970年の12月だっ
たので、70年8月には片山くんが数次を申請できるはずがありません。よく聞
いたところ、71年の8月だったとのことでした。「いい加減な奴ですね」たぶ
ん一年、時差があったのかもしれません。
(片山くんが行くは、友人片山の旅行体験を、私、鯣が、聞きながら書いております)
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河本もほぼ同じ時にパスポートをとったので6月中旬には、ソビエトビザの手続きのため旅行会社へ持って行きました。後はもう書類の手続きはありません。
出発までもう2ヶ月もありません。金をもう少し稼いでおかねばなりません。今の状態だと、リュックとか寝袋などの小物を少し買ったとしたら手元には2,3万円くらいしか残りません。アルバイトを続けましたが思う様にはお金が残りません。出発前には何かと送別会とか飲みに行ったりとか自分ではがんばって働いて入るつもりですが、でるものも激しいわけで、とうとう7月も下旬に近くなってきました。
6月パスポートを預けたままでその後一回か二回は旅行会社より連絡はありましたが何かと忙しく、そろそろ出発の案内が来るのかなと思っていた頃です。私はこの頃ひげを生やしていました。これは本からの受け売りで、日本人は若く見られてなめられると書いてありましたし、北欧はホモが多いので肌のすべすべした日本人はねらわれるそうなので少しでも老けて見えるようにと思ったのです。
7月下旬は夏真っ盛りです。前日旅行会社より連絡が入っていました。私が直接電話をとったわけではないので詳しくは内容が解らなかったのですが、とにかく今日自宅まで来るとのこと。旅行会社も海外旅行のお客さんにはなんてサービスがいいのだろうと思いました。用件は、切符とパスポートとビザを届けて、ほんとは7月初旬には届ける予定だったけども少し遅れて下旬になってしまったお詫びだろうと想像しました。
ちょうど空手の練習を庭で始めたときネクタイ姿の二人ずれが来ました。担当の女の子か、若い係員かと思っていたのですが中年のちょっとえらそうな人達二人連れでした。
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