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「トラベルメイト98」
  1. 【 旅行会社(1)】

     旅行商品のあとは格安航空券の説明に入りますと予告はしたのですが、その前に航空券を買うときに必ず連絡を取らねばならない旅行会社のことをはなしておきましょう。アメリカなどではチケットレスのシステムが出来つつあって元々規模の小さい旅行会社が多い所なのにますます数が減って行ってる国もあります。

    日本でも航空会社直接予約、出発前カード精算、空港で往復の搭乗券(今はその前に航空券があってそれを出発当日搭乗券に代えるシステムになっています。)を渡されて終わりのシステムに遅かれ早かれ変わっていくと思います。

     パッケージの旅行に占める割合はかなり下がってくるとは思いますがなくなることはないでしょう。英語圏の国のように言葉の問題でハンデイが少ない国とは違い、日本ではどうしてもハンデイが残りますのでパッケージの需要はなくならないからです。かえって今のように格安航空券中心の店舗展開が、目的地のホテルとか交通機関、現地発のパッケージ等の旅のパーツ中心のものに変わっていくように思います。

     さて現在の海外旅行関連の旅行会社の状況はどうなっているかと言いますと、まず昔から全国的に営業所のある大手代理店、各地方のマーケット中心の中堅代理店(この中でも東京とか近畿地方中心の中堅が当然一番数が多いです。)、地域ではなく特殊な目的地とか目的に特化している中堅代理店(販売対象は全国になります)、ここ5,6年で表舞台にでてきた新興の格安航空券屋の大手、中堅、小企業(これらはほとんどが大都市に集中してます)、だいたいがこんなものでしょうか。

     この分類は各旅行会社の規模と地域性、特徴から大まかに理解しやすいように分けたもので厳密に何かの基準で分けたものではありません。旅行業法では、第一種、第二種、第三種、代理店業、の様に分類しますが実際に旅行商品を買いにいくのに知っていてもあまり役に立つとは思えません。どうしてもその辺りから知りたいと考える方は、自分で勉強してください。いつもなら参考図書などを紹介するところですが、もう師走ですし面倒なのであえて紹介しません。本屋へ行けば旅行業法に関する本を売っていると思います。

     大まかな各旅行会社の特徴と概略をお話ししておきます。
    1)大手旅行会社

      都会から田舎の方までほとんどの方が知っている名前の会社が多いと思います。日本旅行、日本交通公社、近畿日本ツーリスト、日通航空、等。扱っている商品も第一ブランドのパッケージから格安航空券、オーガナイザー旅行から業務渡航、視察旅行などあらゆる種類の旅行を扱っています。地方の方で最初の海外旅行にパッケージを利用する人などは他に選択の余地がないくらいぴったりです。
     少し慣れてくると、地方でも電話とファックスで大都市にあるいろんな旅行会社が利用可能になりますから少し物足りなくはなります。都市にすんでる人でも、面倒なことが大嫌いな方は大手代理店で十分でしょう。それに詐欺にあって全く飛べなくなるのどの大やけどもまず少ないですからちょっとは安心です。(大手でも全くトラブルがないとは言いません、暇な人は四大都市の地方裁判所に行ってみられたら良いと思います。どこかの大手旅行会社相手の裁判必ずやってます。毎日とは言いませんけどね。裁判やってるだけでは旅行会社が一概に悪いとは言い切れません、双方に言い分があるわけですから、でもまあもめ事は大手でもゼロではないという意味にとってください)
     格安航空券の分野でも最近はそれ専用の事務所が出来だりしていますので、マニアにも少しは対応を始めたようです。 

    2)中堅旅行会社

      A)各地域の中堅旅行会社
        地方交通機関の関連会社というのが多いです。阪神、西鉄、名鉄、南海、等がそうです。デパートなどの子会社というのもあります。各地域での強さというのは地元ですからそれなりにあります。ただ個人で旅行を申し込む場合は一般的なパッケージなどをのぞけば旅行商品の種類は豊富にあるわけではありません。

    B)目的地あるいは目的別に特化している中堅旅行会社
       辺境地区に強い西遊旅行とかトラベル世界、インド方面のトラベルメイト、イスラエルに強いディスカバーワールド、北朝鮮に特化している中外旅行社、等探せばほとんどの目的地がマニアックな旅行代理店によって手配可能になっています。目的別は、潜り中心のプロダイブ、スキー中心のフェロー等。何かと詳しい人が多い旅行会社ですから、とにかく何も要らない安くさえあればという人以外はなかなか使えます。今後残っていくとしたら、こういう特化したところが旅行会社としては生き残っていくのではないかと思います。 

    3)格安航空券屋
     ここのグループは海外旅行史でも触れたように旅行業界の表舞台に登場したのは80年代後半から90年代初頭にかけてです。(1)(2)で紹介した中にもここから手配旅行、パッケージの手配と旅行商品の範囲を広げたところもあります。ですから格安航空券屋といっても、エアオン(航空券のみの手配)が一番得意な分野であると言うだけで、ほかの旅行商品つまりパッケージとか手配旅行をやってないところと言う意味ではありません。 だいたいどこの旅行会社でも全世界手配可能ですが、やはり会社の特色というのがあってあそこはヨーロッパなら手配が早くて何とかなるとか、南米なら、アフリカならと各種あります。

    A)大手エアオン系旅行会社
     70年代後半から80年初期に創立された独立系のものは,HIS,MAP、四季旅、等です。最近は ABIとかトラベルマスターズのように、ここに1〜2年の間に昔からの大手旅行会社の系列で作られたものもあります。特徴はパッケージなど中心の大手旅行会社とあまり変わりません。

     目玉商品に関してはかなりのものがでるようですが、常にすべての商品が安いかというとそうでもありません。会社が大きくなるときには他社との競合で100円でも安くしたでしょうが大きくなりきってしまうとそうそう安売りを続けることはできません。人件費だってアルバイト中心に人の入れ替わりが激しい時期を過ぎて正社員が固定する頃になると必ずアップします。事務所だって表通りから少し離れたビルの4Fというわけには行かなくなって来ます。固定経費ががんがん増えます。それに会社が大手になってカウンターが表通りの1Fにでるようになると逆に安売りしなくとも商品は売れますし!
     もしあなたが、旅行に詳しい友人もいなくて海外旅行は初めてかまたは海外自由旅行が初めての時は、安心を買う意味で大手エアオン旅行会社を選ぶのも悪くはないと思います。

    B)中堅エアオン系旅行会社
     大手になり損なったブローカー系といえば、業界の人は「うんうん」とうなずくでしょう。ここいらのグループは特色があったから今まで生き延びてきたという感じが非常に強い会社たちです。癖が一番あるグループです。会社自体も、そこにいる人たちも。

     まだ安売りを第一目標に掲げてがんばっているところ、特別に強い目的地を持っていてその地域に行くときは他の会社で席が取れないときも何とかなったり、航空券を頼むときもそうだけれども現地でのイベントにめったやたら詳しくてその手の手配はお手の物というところもあります。(たとえばサッカーなら任せてよ、とかリノエアレースならなんとかしまっせとか、テレマークスキーの手配ならお任せよとか)

     旅行を楽しむには、このクラスの旅行会社かまたは旅行会社のスタッフとお知り合いになるのが一番の近道な様な気がします。ただし初心者の頃は、相手に癖が多すぎて食当たりするかもしれません。友人がこのクラスの旅行会社を使っていたりすると万々歳ですが、紹介してもらえばいいわけですから。

    C)小企業エアオン系旅行会社
     親戚とか知り合いが経営してたり勤めている場合以外は、初心者にはあまりお勧めできません。(B)の中堅旅行会社よりもっと癖があって特殊な目的とか目的地が得意だったり、もっと単純な理由つまり商売を始めたばかりだったりするので、一般的な旅行をするための商品購入には適していません。 最初の海外旅行から、ただの旅行と言うより特別な目的のための旅行で、相手の会社もそれ専門に商売しているのでぴったりという場合は問題ありませんが、普通はみなさん単なる観光旅行にお出かけになるはずでしょうからね。

    長くなってしまいましたね、次も旅行会社シリーズですが旅行会社というのはなにをする会社なのか、あるいはなにをしてくれる会社なのかの基本的なことのお話です。

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