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「トラベルメイト98」
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【 昔の旅行者(11) 】
(10)くらいで、昔の旅行者の項終わろうと持っていたのですが、どうも機関誌読みながらまとめていると、おわれそうもありません。(20)くらいは行きそうですがもうちょっと我慢しておつきあいを!
<旅行代理店を尋ねて>
「訪ねて」、が本来の意味でしょうが機関誌にはこう書いてあるのでそのまま載せておきます。
67,8年から72,3年の特に大阪の旅行代理店の事情がよく解ります。普通に探していたら個人旅行の手配が解る(出来るとは書けないです)旅行会社、旅行会社係り員にであうのは、梅地下でコンタクトレンズ落として探す作業より数倍難しいものだったでしょう。
旅行代理店、N社、H社、F社、を訪ねた時のレポートです。
N社は、年輩の方で海外渡航歴多い。
H社は、中堅の人で海外へは10数回。
F社は、入社数年で海外へは研修で行ったことがある。
(最近の海外旅行に行く人の傾向は?)と言う質問に
H社−−若い女性が多く、ハワイグアムが多い。ハワイは6日間コース、グアムは4日間コース、に人気。ヨーロッパは13日間で25万円。
N社−−以前は若い人は船で7万円くらいのものが無いかの質問が多かった。今は飛行機が当たり前になってる。
ヨーロッパへ行く人が多く、アメリカへは少なくなっている。若い人はソ連経由が多い。当分はパック旅行が続く、2回目は個人旅行になる。
F社−−パックやツアー以外なら商用で行く人と科学性が増えている。学生はヨーロッパ20〜30日が多い。
(個人旅行しようと思っている人が手続きに来る場合の心構えは)
H社−−何の予定もなしに来られても困る。最低どの方面に行きたいかくらいは決めてから来て欲しい。
**著者注**
昔からいたんですねこういう人。
「何処へ行けば面白いですか?」
そんなもん、初対面であんたの趣味も好みもしらんのに答えられるはずあらへんよーーーーお!!!
N社−−最初に費用と目的期間をざっくばらんに話してもらった方が相談受けやすい。まず最初はパック旅行をすすめている。チャーター便利用の安いのがあるという記事読んでくる人いるが...無いといえば嘘になるから、相談には応じます。
**著者注**
72年以降なら、表通りに看板出してる普通の旅行代理店じゃなく私らのような学生崩れのブローカーか、学生相手のJISU(日本国際学生連盟)のような所なら安いの売ってたのにね。当時は一人に航空券売ると、最低でも一万円、多いときには数万円儲かったので、必死で品揃えに日夜かけずりまわってました。
多分私らがやってたブローカーの集まりは,JISUなどより品物豊富でした。JISUは一応会社組織、2,3日商品売れなくとも食っていけますが、私ら、2,3日お客さんいないとすごーく不安でした。今月は家賃払ったけど来月はこれから稼がねば、そんな感じでしたから。
米軍関連のチャーター便の空き席も売りました。割とリーズナブルな料金でしたよ。バリ島へセンパティ航空と言う飛行機飛んだとき、さすがにファーストフライトは無料で旅行関係者でいっぱいでしたが、有料になったセカンドフライトはがらがら、格好付かないので私らにお呼びがかかりました。往復二万円、私キャッシュ握りしめてすぐ買い出しに出かけました。
25席欲しかったのですが、15席しか押さえられませんでした。五万円で売れば45万の粗利今月は遊んで暮らせると思ってほくほくでした。ところがブローカー仲間にぽろっとこの席のこと漏らしたのが運の尽き、あっと言う間にその家族友人で15席は埋まってしまいました。ブローカー仲間ですから、原価は知ってます。「おまえ、知り合いに独り3万も乗っけるのかよ」てな訳で、売値は3万円、合計15万円しか儲かりませんでした。
あっ、私もこの便に乗って遊びに行ったので、正確には14万円の粗利でした。しかも現地で添乗員のまねごとさせられて、いくら慣れてる連中が大部分と言ってもやはり切符の出所は私なので、リコンファームとか、到着帰国時のバスの手配とか、は何となく私に仕事まわってくるのでちっとも現地で心休まりませんでした。おもしろくねーー!
ホテル、航空券が安かったのでちょっと贅沢に「ハイアットリージェンシー」に予約入れてバス横付けしたのですが、この頃のリージェンシー気位だけは一流でしたから日本人は団体の場合お断りしているはずだとこきやがって、なら予約OKなんて回答よこすなって訳で、もめました。
予約は私が入れたのではなく、友人が入れてそのOKの確認書は持ってきてたのですが、直接ハイアットからのものではなく、友人の会社のレターヘッドにタイプアップしてあるもので、しかもその友人は今回参加して無く家族が来ているという状態で、うーんと言う感じでした。
こんな会社しらんといわれれば、それまでで、30分ほどもめていたのですが、わしらほとんどが日本の旅行会社の経営者とその家族で、こんな扱いすると冗談じゃねーぞと数人でカウンターで大騒ぎです。
私はもちろん英語片言ですから友人のアメリカ帰りのとイギリス帰りの2人ががんがん喋って、ぽつっ、ぽつっと私のインド英語が入る展開です。我ながら俺って役に立たないなと思いました。
結局、今までのおとなしい日本人の団体でなく何やら胡散臭い文句だけは達者な連中なので、向こうもおれてきて今回だけはと言うことでチェックイン出来ました。経営者と言うからには何処の世界でも少なくとも年齢は30代後半からで普通は50代くらいでしょう、皆態度だけ大きいけど20代中盤から後半でした。胡散臭さが、ぷんぷんしてました。正式に会社組織にしてるのは少なく、個人経営の連中も多かったですから。
うーむ懐かしい話です。皆若かったです。さらに話は続きまして、バリ島到着2日後くらいに朝飯食ってるとき、向かいのテーブルに座ってるアメリカ人家族のおやじがえらくボーイに文句行ってます。どうもコーヒーがまずい代えろと起こってるようです。
ビッフェ形式の大量に作り置きしてガラスのサーバーに入れてあるコーヒーなどそうはうまいはずありません。でも身震いするほどまずいわけでもありません。さすがアメリカ人舌が肥えてて、好みに合わなければ文句ちゃんと言うんだと感心してみてました。
ボーイはなにやらぶつくさ言いながら厨房の方へ引っ込みました、そしてなかなかでてきません。その間にも事情を知らないボーイがコーヒーのおかわりはとサーバーに入れたコーヒーもってまわってきます。その都度おやじにしかられて肩すくめて行ってしまいます。
彼らの服装はとても味にうるさい洗練された人達には見えない服装でした。どう見てもアメリカの片田舎のあか抜けしないファミリーです。こまっしゃくれた太った、生まれたときからマックのハンバーグを口にくわえて育ったような小学生のガキ2人、私の太股ほどありそうな腕のお袋さん、テンガロンハットかぶったら似合いそうな、赤ら顔のこれも太ったおやじ。
こんな人達まで自分の好みにはうるさいんだ、とても日本人の団体には出来ないことだ、さすがハイアット、日本人団体泊めないのは納得できるなと思いました。そのホテルに泊まっている私ら、ちょっとしたもんではないのとも思いました、多分同じテーブルで飯食ってる友人達も同じ思いだったと想像します。皆ちょっとの間無口になりました。 おやじ腕組みしていらいらし始めたころやっと2人のボーイがお湯の入ったサーバーとコーヒーの瓶らしいものを持って現れました。急におやじ満足したふうで、ボーイと話を始めました。それはあたかもワインの瓶をお客に見せて説明してるように見えました。
さすがアメリカ人のおやじ、コーヒーの銘柄を指定してこれからコーヒー入れて香りかいでうんこれなら合格だよと話展開していくと思われました。
あれ、瓶直接開けて中から粉末をカップに移し、サーバーからお湯注いで混ぜ返している。もう一方の瓶からは白い粉スプーンに2杯カップに入れました。後は、砂糖ぶち込んでます。
そのカップの香りかいで、一口おやじは飲みました。そして今まで気むずかしい顔してたのが急ににこにこし出して、大満足のようです。何だ、少なくとも紙フィルターか、サイホンの道具でコーヒーを今から作ると思ってたのにこれは何なんだ。
それからボーイ達はおやじと二言三言、にこにこ顔で話をして、持ってきたお湯に入ったサーバーと、二つの瓶を置いて行ってしまいました。瓶の銘柄見て私も友人も目合点になりました。
「おい、あれ、ネスカフェのインスタントやんか!、白い方はニドか?」
「.......。そうらしいな。」
アメリカ人の田舎からの団体さん、メンバー全部がこうとはいいませんが、団体でも無条件に入れてもらえる国の連中と、一応ホテルの水準に達してないと門前払い食う日本人団体、やっぱ文句言って泊まってよかったと思いました。
ボーイが私達のテーブルにコーヒーとお茶ののサーバーもって現れました。「サー、コフイ、オア、ティー」
友人が話しかけます。
「イズ、ザット、スペシャル、スペシャルブレンディッド、ネスカフェ?」
「イェスサー、スペシャルブレンド、フォオ、カウボーイ」
かなり脱線しました。次はマジに書きます。
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