【 旅行トラブル実践編:出発当日(4) 】
<共同運行便.乗り継ぎ便>
下記の時刻表見て下さい。出発時間も到着時間も一緒です。ただ違うのは便名だけです。便名もなんとなく似通った番号です。これは最近よく使われる航空機の運航方法で、一つの機体を一つの航空会社だけでなく大体2社でシェアーして飛ばすやり方です。
1* NH 915 F0 C4 Y0 V0 S0 B0 NRTBKK1000 1425
2・UA8265 F0 C0 D0 Y0 B0 M0 H0 Q0 V0 W0 NRTBKK1000 1425
この場合は、UA(ユナイテッド航空)とNH(全日空)の共同運行便ということになります。
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ここで時刻表の見方を少し説明しておきます
NH915−−全日空915便
F0 C4 Y0 V0 S0 B0−−Fクラスの残席は0/Cクラスの残席は4席/Vクラスの残席は0席
NRTBKK−−NRT(成田空港)BKK(バンコック)
1000 1425−−10:00AM発、14:25分着(全て現地時間)
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この共同運行便が故にトラブルと言うことは出発当日には、ほとんどありません。しいて言えば、機体のマークは運行主体になっている方の会社のマークですから、主体でない方の便名で乗るときは、あれ私間違った航空機に乗り込もうとしてるとひやっとするくらいでしょうか。
もう一方の乗り継ぎ便の場合は、
手配した旅行会社も言われてみてやっと乗り継ぎ便だとわかるほど、面倒です。半信半疑指定航空機に乗り込むと、同じ便で最終目的地まで行く予定が、途中で航空機も、便名も代わったりするケースです。これは、こんなこともあるとわかってないと、途中ものすごく不安になり、実際迷い子になったりトラブルになるケースも多々あります。
北米のアメリカ、カナダに多い運行形態です。
1* CP1004 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 NRTYYZ1825 1830 D10 1
2* CP 4 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 NRTYVR1825 0950 D10 0
3* CP 988 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 YYZ1200 1920 763 0
この上記の運行表が意味するのは、
(1)CP1004は成田(NRT)からトロント(YYZ)まで直行でDC10が飛んでいる。
(2)CP004とCP988便の乗り継ぎでもトロントへ行ける。これはバンクーバーで乗り換える。
ヨーク見るとチョトなあというところが一カ所有ります。そうですお気づきになったと思いますが、CP1004 と CP004は出発時間が同じです。この不景気な時代に機材を二機も使って同じ時間にほぼ同じ方向へ便を出すほどカナダ航空は儲かっているのでしょうか?
実はこの2便は書類の上では二機ですが、実際は同じ便を二つに分けて便名を付けているのです。そして実際の便はバンクーバーまでしか飛んでいません。簡単に図式化するとこうなります。
(1)CP1004=NRT/YVR CP004+YVR/YYZ CP008
旅行者は、CP1004便に通しで乗って、そのままバンクーバー経由でトロントへ直行しそうに思いますが、本当はバンクーバーで降りて、CP008便に乗り換えるわけです。
じゃあ、バンクーバートロント間の時刻表を見れば、CP008便が飛んでるかというと、下記のようにどこ探してもCP008便など出てきません。
(バンクーバー/トロント時刻表)
1* CP 932 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 YVRYYZ0800 1515 320 0
2* CP 984 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 YVRYYZ0900 1615 D10 0
3* CP 986 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 YVRYYZ1000 1715 763 0
4* CP 988 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 YVRYYZ1200 1920 763 0
5* CP 990 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 YVRYYZ1300 2025 763 0
6* CP 992 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 YVRYYZ1400 2125 320 0
7* CP 994 J7 Y7 Q7 B7 H7 M7 V7 K7 G7 YVRYYZ1600 2315 320 0
今回の場合、よほど注意深くチェックしないと,CP008便はコンピューター上に出てきません。この便は国際線扱いですから、カナダ国内線のYVR/YYZ間だけをコンピューターの画面上に出したとき実際飛んではいても営業できない区間なので、表示されません。
出発当日自宅、出てから目的地に到着するまでなかなか大変でしょう。永い一日がようやく終わろうとしています。どこにあるかわからない旅行トラブルという地雷は、いつかは皆が必ず踏むものです。でも今日踏むのかどうかと言うことは誰にもわかりません。どんな種類があってどんなときに、また前兆はあるのかと言う問いには、慣れれば見え見えのものは見つけやすいかも知れないとしか答えられません。