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トラベルメイトトラベルメイト98

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「トラベルメイト98」
  1. 【  現実旅行編(23) 】

    【ソフトランディング】

     旅行から帰りたては、疲労感と、緊張感と、満足感と、がごちゃ混ぜになって、以外と不安感等はありません。帰国一日目は皆さん死んだように眠ってしまうと思います。基本的にはソフトランディングの方法は疲労感で死んだように眠ってしまう事ですべて解決なのですが、二日目三日目で段々疲労がとれ余裕が出てくるとただ眠るだけではどうも心許なくなってきます。

     慣れてる人は、旅行で面白かったけども疲れた、さて少し日頃の仕事のペースを落として疲れをとるか、とこれだけでもう日常のモードへ入っていくことは簡単でしょう。

     旅行になれてない人は、旅行に行って帰ってきただけでもう舞い上がってしまっています。三泊四日のグアム旅行では性格は変わりませんし、それが三カ月のヨーロッパ一人旅でも目から鱗が落ちるような人生体験が有るわけでもありません。もっとハードと言われるアフリカ一人旅三カ月でもそうは変化は有りません。

     皆さんこう言うことは良く解っています。解っていてもやはり、変化はあって人生の糸口がつかめたり、周りの人から日本人離れした態度を身につけたね等と言って欲しいわけです。お世辞で色々言ってくれる人はたくさんいます。でも本当には変わってはいないのですから誉めようがありません。

     例えて言えば帰国したばかりの空港の税関検査を待つ間、声だかにいかに海外旅行はもう飽きてしまったか、でも今回はこんなすごいことをしてしまったと嫌みな話をしている、おじさんおばさんの姿とオーバーラップします。あなたが、あなたのお金で、あなたの個人的な楽しみのため遊びに行ったのですから、目から鱗が落ちなくっても、昨日と違うあなたにならなくとも、他の人は全然気にもならないし、もし違うあなたになったとしても、家族でもない限りあまり関係有りません。

     自分のイメージからするとどんなに低めに見積もってもジョギングしたくらいのスピードで変わったように思えますが、実際は蟻の早歩きくらいのスピードと距離くらいしか移動はしていません。(でもまあ、千里の道も一歩からですから蟻の早歩きでも続ければかなりの距離は稼げますが。)

     深いところではほとんど変わってはいませんが、旅行中の非日常緊急モード超アドレナリン状態のなつかしさから、日常モードに気分を変えるのをほとんどの初心者は拒否をします。「あんなに明るく現地の人とふれあう旅行が出来て、本当の自分探しがもう少しで出来そうになったのに、だから日本でも同じ状態を続ければきっと私は変わる」「外から見た日本の姿は、世界のまさしく孤児だった、もっと色々な人が団体旅行や買い物の旅行ではない地を這うような旅行を続ければ日本人は世界に目覚めると思う」

     変わらなくとも良いし、目覚めなくとも良いから、落ちついて鏡を見てみましょう。それもなるべく全身が見える大きな奴を。旅行前とすごく変わってますか、痩せたりやつれたりしていたなら酒の一杯でも飲んでゆっくり眠ってください、

     全然変わっていなければお風呂にでもゆっくり入って寝ましょう。まずは日常モードへのスイッチを押します。旅行モードのままではからだが持ちませんし、あなたが興奮して喋る体験談はうるさくてしょうがありません。 明日なら誰かがあなたの貴重な体験談をきっと聞いてくれるでしょうから、今日の所はゆっくりとリラックスすることです。

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