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トラベルメイトトラベルメイト95

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「トラベルメイト95」
  1. 【その予約いつ取れますか】

     この質問は、どこの国が面白いですか、どこへ行けば良いんでしょうと言う質問と同じで答えようがありません。「たぶん一カ月前には調整に入りますので少しはチャンスが出てくるかもしれません」「去年の例で言えば十日前で何とかOK来ましたが」等のように推測でしか物が言えません。何故でしょうか、それは旅行という商品が他の商品と違っているからです。その違いを理解しないといつまで経っても同じ質問のくり返しです。

     まず予約が取れると言うことはどう言うことでしょうか。もう一度おさらいしてみます。この際説明をシンプルにするため、パッケージの申し込みではなく、バンコックの単純往復の航空券の申し込みで説明します。

     バンコックに行きたいと思い立ったら旅行会社に電話します。その時、正確には航空券の申し込みと予約を同時にします。この時、いろいろの条件を相談して航空会社と、航空券の種類も決めます。航空券の種類を決めないと予約が出来ません。使う航空券によって予約出来るクラスが決まっているからです。

     このクラスは単純に、F(P)/C(J)/Yの三つのクラスではありません。Yのクラスでも十種類前後のクラス分けがあります。

     たまに航空会社へ直接電話をして、Yクラスの席を往復取ってから旅行会社に連絡して、「安い航空券を切ってください、予約はもう取ってありますから」と、おっしゃる人がおられますが単純にYを使える、割引航空券は少なく、使えたとしてもかなり料金が高い部類に入る航空券しか切れません。

     さて、航空会社によってQとかM、KとかS等とこの航空券にはこのクラスと決まっています。今回は、「S」クラスしか使えない航空券としましょう。このクラスは一番安い航空券に使うクラスとします。

     まず十一月初旬の祭日ではない月曜日発で金曜日帰りとします。よほど特別なグループが同じ日に予約してない限り直ぐOKがとれます。後は支払いを済ませて、出発案内か航空券を貰って手続きは終わります。

     次には同じ十一月でも金曜日発の日曜日帰りはどうでしょう。週末は少し混み合います、「S」クラスは満席かもしれません。そのばあいは、いくらほかの「Y」とか「M」があいていてもOKはくれません。ただ、出発1カ月前になっても「S」クラス以外ががら空きならば、他のクラスより「S」へ席が回ってきます。出発2週間になっても全体的に席は空いていて「S」のみが満席ならば、もう一度調整が入り席が回ってきます。こういうケースの場合は「いつ席が取れますでしょうか」と言う問いにちゃんと答えられます。

     旅行申し込みが出発の一カ月前だった時は、「S」が満席でもコンピューターを見れば他のクラスがかなりあいているのは判るわけですから、一カ月を切ったときに調整すればたぶんOKが来ることくらいは想像が出来ます。一応航空会社の予約に確認後「出発一カ月前の今週末にはたぶんOKの回答が来るとは思いますので二、三日待ってください」と言えるわけです。

     出発二週間前だったときも同じです、この時も全体的に空き席が多く、「S」と「W」が満席だけれども他のクラスが、かなりあいていれば「席の調整に手間取っていまして、もう二、三日待ってもらえればたぶんOKきます」と答えることは出来ます。

     さてほとんどの方が旅行に行きたがる年末の予約はどうでしょう。十二月二十九日に出発して年明けの一月三日に帰国するとします。年末は混み合うことくらい想像は出来ますから、いつもより早めに九月の初旬に予約をしたとします。でも残念ながら考えることは皆ほとんど同じです。「F」「C」はたぶん空いています。「Y」も空いているかもしれません。

     ですがそれ以外のクラスは満席になっていますでしょう。これは実際に席が埋まっていると言うよりも、どこへ今年は何席振り分けようかと言う調整が終わってないため予約を受けてないことが多いからです。じっさいに搭乗者の名前が航空会社に入り始めるのは出発の四十五日前くらいからです。しかもこういう年末のおいしい席は(誰もが行きたがると言う点で)航空券だけで売るよりは、パッケージ旅行にして売った方が儲かります。となると、席の売り方がパターン売りとなります。通常バンコックは、三泊四日のパターンが多いですから、十二月二十九日発だと帰りは一月一日になります。年末などのピークの席はまず最初は、パッケージ用のパターンで売られます。

     例えばハワイは四泊六日、バリ島も四泊六日、その目的地ごとのパターンで予約すると、パターン以外の日時の予約より本当に数倍席が取りやすくなります。今回の予約は十二月二十九日に出発して一月三日が帰国日ですからハワイとかバリ島ならパターンの予約ですがバンコックなら、パターン外の予約です、非常に取りにくい席になります。

     もし六か月とか八カ月前の予約ならどうでしょう、航空会社によっては少数ですが安めの航空券などに使う「S」の様なクラス(実際にSクラスと言うのがあるわけではなく例えばの話です。)を半年以上前から予約受け付けをしてるところもあります。そういうケースは予約のOKが早々と来ます。(ただし料金は半年前では決まってないことが多い)、

     三カ月前ですと普通運賃用のクラスを除いて席は空いていません。この頃の予約ですと、パッケージ用の席が整理される一カ月前くらいまで何の動きもないことが多いのです。ただし、ピークの席全部がパッケージ用に使われるわけではありません、最近では航空券のみのマーケットも全体から見ればかなりの割合を占めていますのでいくら年末でもある程度は航空券のみのマーケットに回されます。基本的には予約の早い順にこれらの席は割り当てられていきます。

     さあ出発一ヶ月前になりました、パッケージの席もエアオンリーの席もいったん整理が終わりました。ここから各旅行会社OKが取れた人の入金確認が始まります。予約のみでなく本当に出発する人の確認をするわけです。混んでいるときは一カ所の予約だけではありませんから、OKが取れた人は何カ所か掛けてある予約をキャンセルし始めます。こうして延べ人数の予約が実数の予約に絞り込まれていきます。

     出発一カ月を切りますと、混み合っているためパッケージはホテルとかガイドの現地手配が難しくなります。ここからがエアオンリー(航空券のみの)のマーケットの独壇場になります。

     このマーケットは航空券の往復が取れれば出発する人達ですから、手配は簡単です。席が何席か調整で取れる、予約して待ってる人にOKを出す、直ぐ入金の確認、これのくり返しです。

     それでもまだまだ席は足りません、そうかと言ってバンコックなど年末は出発の十日前くらいになると「F」「C」も含めて全部の席が満席になります。この様な状態の時にまだ席が取れてない人はかなりもう危ない状態です。「いつ席はOK取れますか」この質問はあまり意味を持たなくなってきます。「Y」の席はあるのだけれども、「S」が無いのでもうちょっと待てば調整が終わって席が回ってくるのではないし、パッケージ用に用意されていた席が出発一カ月前になってもまだ売れないので航空会社の方へかえってくるめどがあるわけでもないからです。

     単純に席がない状況だからです。出発希望日に空き席がなければ席が空くまで待たなければなりません。席が空くと言うことは今予約のOKが取れている人が何らかの事情で旅行の取りやめをすると言うことです。「いつ席が取れますか」と言うことは、言い換えれば、「今予約のOKを取っている人達がいつ何人予約取り消しをしますか」と言うことなのです。こんな事予測できると思いますか。しかも予約のOKを取っている人達はこの時期なら支払いも済ませています。

     この様に予約をしたのだけれども、いったん満席(ウエイティング、とかキャンセル待ちと言います)になった状態は、一通りではありません。「いつOKが取れるのでしょう」と言う問いに対し、答えられるケースもありますし、「今OK持ってる人が何人キャンセルになるか判るはずがないじゃん、」と答えられないケースもあります。むしろ旅行会社側からの「いつまで待てます、出発十日前に取れることもありますし、それが七日前の事もあります、もちろん三日前になっても席が取れないと言うこともあり得ます、で、いつまで待てます。」と言う問いかけしかできないことが多いのです。

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