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トラベルメイトトラベルメイト95

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「トラベルメイト95」
  1. 【航空券について(手配旅行を含めて)】

     この部分をしっかり理解してないと、いつまで経っても海外旅行に関してもやもやしたものが残ります。はたして前回購入した格安航空券は安いものだったのか、それとも話に聞くとすごく安く旅行する方法が有ると聞くけども、今回は旅行会社にぼられてるんではないだろうか。

     前編でその原因は説明しました。ほとんどの方が利用するエコノミークラスの航空券を、その成立の原因から格安航空券と呼んだからすごくややこしくなっている。昔と言っても今から十五、六年前ですが確かにその時代は、個人向けの航空券は表向きノーマル航空券と呼ばれる普通運賃のものしか有りませんでしたから、確かにマーケットにでてきた団体用航空券のばら売りは五十%、七十%引きの超格安だったのです。表面的にはです。その時出来た格安航空券と言う言葉が今となっては実像とずれた誤解しやすいものに変わっているのです。シンプルに呼びましょうシンプルに。
    (ただのエコノミー)航空券、面倒なので括弧の部分は当然あるものとして航空券としませんか。

     ここでまた前編のおさらいをしておきます。(話は前編とダブりますが)航空券の料金は一応はIATAと言うところで決められています。海外旅行が一般的になる前は、ファーストクラス(F CLASSと言います)とエコノミークラス(Y CLASS)の二種類しか有りませんでした。もっと前はたぶん、どこどこ行きの便の席でしかなかったと思います。この講座の話は海外旅行に物心がついてからの時代の話です。

     海外旅行が一般的になっていくとどうしても一本建ての料金体系では対応しきれなくなってきます。

    ここで団体航空運賃が導入されます。ただし航空券だけの販売は許されず、日程も全団体参加者が同一行動をすることが条件でした。いわゆるパッケージの足としての販売しか許されなかったのです。規約のなかには最低販売価格(MTPと言いますが)が決められており募集のパンフレットにはこの販売価格以下の値段を印刷できないこともありました。

     団体航空券単品だけの販売などとんでもない話だったのです。しかしどこの世界でも決められた規約通りに物事が動くわけではありません。十五人以上で団体運賃が適用されるとき十二人しか参加者がなかったとしたらこれはもう大変です。三人をどうしても集めなければ利益など吹っ飛んでしまいます。目的地がヨーロッパでも往復十二万円(今の価格で考えるとそんなには安くはないですが二十年近く前だと大変な価格です)、十万円の料金で員数あわせをするわけです。

     この様に緊急に現れるものをキャンセル航空券と言って旅行会社に知り合いがいたり、取引先だったりとにかくコネがある人だけが利用できる物でした。団体以外にも七十年代中盤から後半に掛けてはチャーター便が流行りましたがこれも全便満席と言うことはあまりなくて、売上げの辻褄あわせの企画が多かったため出発の十日前には十席二十席が埋まらず、同業者の社員研修とか、家族知り合い、取引先へ電話で「グアム往復五万五千円でどう」、それでもまだ埋まらないと「グアム往復で三万円」出発三日前になると「往復一万五千円ただし旅行会社の社員か家族だけ」

     こんな商売長く続くはずがありません、団体のルールの適用は旅行者の人数がふえるに従って適用は段々緩やかになって来ましたし、チャーター便も確実な団体がいてから計画されるようになりました。この時の派手な安売りがまだ神話として語り継がれ今年になってもまだ問い合わせをしてくる人がいます。

     「あのー、キャンセル航空券探しているんですけども、四月二十八日発のバンコック行き有りませんかなるべく安いやつ、人数は二人なんですが」

     おまへん、絶対におまへん!ましてゴールデンウイークの初っぱなから。有ったとしても電話で問い合わせしてくる一見のあんたに回るはずがありません。そう言うときはこっちから親しい人だけに電話します。でも最近本当にキャンセル航空券聞かなくなりました。

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