メールマガジン「片山くんが行く」をご希望の方へ

「片山くんが行く」まぐまぐ登録・解除ページへ

２）「片山くんが行く」は

　東京オリンピックの年１９６４年から海外旅行が自由化するのですが、まだまだ
普通の日本人には海外はあこがれの対象でしか有りませんでした。１９７１年大阪
の万国博覧会、７０年安保の次の年、東京の下町から、海外無銭旅行に旅立った
「片山くん達」がいました。

　海外持ち出しの外貨に制限がまだあった頃です。そのときは５００ＵＳ＄しか持
ち出せませんでした。１＄＝￥３６０の時代ですから、約１８万円です。しかし彼
らにとって、それぞれ５００＄外国へ持ち出すことなど贅沢な話でした。学生アル
バイトが、一日￥１０００．くらいが相場の時１８万ためることは、２０才前後の
青年には不可能とは言わないまでも、一年単位の準備期間が必要でした。

　彼らは一年も、二年も待てません、２，３年たてばもう海外旅行など出かけられ
ない年齢になるのです。とりあえず、「海外旅行」に出ることにしたのです。小田
実の旅行記「何でも見てやろう」から１０年たってました。

　ヨーロッパのウエイターとか皿洗いの情報と、旅行記はペーパーバックで何冊も
出版されていました。そのころの彼らの旅行を、メディアは、現地で「まとも」に
暮らす駐在員とか大使館員に迷惑かける無謀な旅行「無銭旅行」とよびました。

＜マガジンサンプル＞

＠＠＠＠＠＠＠　http://travelmate.org/　＠＠＠＠＠＠
　　　　　　　　　「片山くんが行く」
　1970年代初頭、日本がまだ貧しかったとき片道切符で
　ヨーロッパへ「無銭旅行」に出かけた若者の旅行記です。
　ニフティサーブ、FWORLDT 二十番会議室にて連載中
＠＠＠＠＠＠　E-mail:mail@travelmate.org　＠＠＠＠＠＠

【　片山くんが行く（１）　】

　私が海外旅行に出かけたのは、１９７１年の８月のことでした。なぜ海外旅
行に出かけたかと言えば一言ではいえません。今から３０年近く前のこの頃は
ヨーロッパに個人旅行するだけで探検冒険の２文字がついてきた時です。

　私は元来そう国際派ではありませんでした。むしろ一緒に出発した、河本君
の方が英語大好き少年でしたし、実際彼の方が海外旅行に行くぜと名乗りを上
げていたのです。

　最初はあまり乗り気ではなかったのですが、もう一人の友人がアメリカへ貨
客船で渡り１年近く旅行して最近帰ったばかりで、彼の体験談を聞くうち、や
はり旅行に出なければいかんかなと思い始めたのです。彼は船で２週間ほどか
けて太平洋を横断してロスだったかシアトルだったかに到着、現地で働きなが
ら１年ほどアメリカを旅行したのです。

　やっと二十歳過ぎたばかりの私にとって海外はすごくまぶしい対象でした。
そこへ友人の旅行の誘いに、実際のアメリカ体験記これはもう出発するしか有
りません。１９７１年はかなりにぎやかな年でした。７０年安保、大阪の万国
博覧会、そして次の年が７１年です。

　私達は、８月初旬に出発日を決めました。予定は１０年間、何の当てがある
わけではありませんが１０年と決めたのです。一度海外旅行にでて日本に帰国
した後は二度目があるとは決して思えない頃でした。

　だから一度でたら１０年は旅行しようと考えたのです。

　行く先はヨーロッパでした。アメリカは日本人にはなかなかビザがおりない
国でしたので、出発前の書類手続きで消耗してしまうのと安い交通機関があり
ませんでした。残るのはヨーロッパしか有りません。

　この頃安くヨーロッパに行くには二通りの方法がありました。一つは横浜か
らナホトカ、モスクワ経由ヘルシンキへ抜けるルート、もう一つは船で横浜／
香港／バンコック／サイゴンと東南アジア各国に寄港しながらフランスのマル
セイユまで行く船。

　料金と必要日程で比べるとモスクワ周りの方がだいぶ有利です。５月はじめ
、新宿の旅行会社にモスクワ周りのコースを申し込みました。３万円の申込金
を払い旅行手続きはスタートしました。

＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　　　　　　　　　　「片山くんが行く」
　発行者：トラベルメイトインターナショナル(C)copy right 1999
　発行者ＨＰ：　http://travelmate.org/
　協力：まぐまぐ　http://www.mag2.com/
　このメールマガジンは、まぐまぐで登録された方にお送りしてます
　ご意見．ご感想等：E-mail:mail@travelmate.org
　登録と解除：「片山くんが行く」まぐまぐ登録・解除ページにいって、
　あなたのメールアドレス入れて登録・解除のボタン押して下さい。
＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠

「トラベルメイト９５」へ進む

「トラベルメイト９８」へ進む

「田森くんは西へ」へ進む