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病の細道

 

第14回 血糖値 (2002/01/07)

 

糖尿病は小便に多量の糖分が混じって出てくることから名付けられた。ひどくなると蟻が群がるほど濃くなるそうだ。普通は食物が消化されると糖分はエネルギーに変わるが、糖尿病になると糖分がそのまま流失しエネルギーにはならない。エネルギーにならないから体を少し動かすだけでとても疲れるようになる。
糖尿病の度合いは血糖値ではかる。糖は尿に出る前には血液にはいっているから血液中の糖濃度、つまり血糖値をはかればよいことになる。

血糖値をはかる機械は小型のテスターのようなもので、耳たぶなどから採取した一滴の血液を使い捨てのセンサーにおとすと10秒くらいで数値がデジタル表示される。センサーといっても二つの離れた電極があるだけだ。その間に血液をたらして電導率を調べる。
どんな単位なのかよく知らないが、100から120ぐらいを超えると糖尿病ということになるらしい。もっともこれは食前の状態で食後だと普通の人でももっと高い値になる。血糖値はたえず変化しているので頻繁に測定していないと中心的な値はわからない。
測定器によるくせや血液の採取部位による違いなど誤差もありそうだ。またイオン濃度による電導率は指数関数的に変化するから値が大きくなると誤差も大きくなるような気がする。

体内で血糖値をコントロールしているのがインシュリンだ。インシュリンはすい臓で生成され、血液中の糖分をエネルギーに変える。糖尿病はインシュリンが十分生成されないためにおきる。逆にいえば注射でインシュリンを補ってやれば血糖値は下がるというわけだ。

血糖値はストレスや怪我などによっても高くなる。入院したときは300くらいあった。毎日4回インシュリン注射をしてもらったらすぐに250になった。さらに2,3日すると200くらいになり、現在では130から150くらい。誠にインシュリン注射の効果はすばらしい。
おかげで体のかったるさもなくなった。

インシュリンはすい臓のランゲルハウス島という島で製造されているそうだ。島といってもひとつではなくぶどうのように数珠繋ぎになっているらしい。島での生産能力がおちてインシュリンが足
らなくなる。外部から注射でそれを補う。
何やら沖縄の経済のことを話しているみたいだ。交易やサトウキビなどの基幹産業がダメになって、いまでは補助金と公共事業にたよっている。県の予算も補助金だのみで自主的にきめることすらできない。沖縄に暮らしてその経済運営には失望させられるが、自分の体も同じではないかと思うとあまり非難ばかりもしてられない気がしてくる。

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