「古文書館」
海外旅行昔々物語 〜海外旅行研究会の足跡〜

万国博とハイジャックの
1970年・昭和45年

本年は色々と事件の多い年だった。日本万国博の開催、日航「よど」号のハイジャック事件、三島由紀夫の割腹自殺など目を見張るようなビッグニュースが世間を騒がせた。とりわけ万国博の開催は、我々日本人に世界への目を開かせる絶好の機会となった。そしてこれがまた海外旅行の過熱化を促すきっかけとなった。

以上のような状況のもとで、本年度の日本人海外旅行者数は、対前年比で32%の伸びを示した。なお本年12月1日に施行された旅券法の一部を改正する法律によって、数次旅券の発給基準が大幅に緩和されたほか、旅券の申請手続きが簡素化された。これによって交付手数料が数次6,000円、一次3,000円となった。一方大蔵省は3月1日から、持ち出し外貨の枠を従来の7,000ドルから10,000ドルに引き上げると発表した。

昭和39年の自由化以来満10年、年ごとに高まる海外旅行ブームは、ひとつのピークを迎えようとしていた。その兆候は色々な形で現れていた。「この機会に更なる飛躍を」というのが、本会の運営を担当する者の一致した気持ちだった。この頃には本会の存在は、全国の若い海外旅行愛好者の注目の的になっていた。しかし遠方の人たちには、本会の活動に参加するのは容易なことではない。これらの人たちと本会を結ぶのはWORLDしかない。もっとWORLDを充実させよう、そして一人でも多くの人に読んでもらおう、そのために本会のPRを大々的にやろうということになった。

そこで再び朝日新聞大阪本社の松井京子記者(学芸部担当)に協力を求めた。6月18日の朝刊に本会の紹介記事が掲載された。果たしてその反響は物凄かった。連日数10通の問い合わせの手紙やはがきが殺到した。入会者も増えた。東京や福岡の有志によって、支部結成の動きが見られた。

◆3月7日
3月例会開催

15日
WORLD第39号発行(176部)

27日
福岡支部例会を開催、参加者20名、代表が出席

◆4月12日
4月例会開催、参加者45名

21日
WORLD第40号発行(198部)

26日
福岡支部例会を開催、参加者23名、ゲスト・西南女学院短大講師キャロル・オルソンさん

◆5月4日
5月例会開催、参加者44名

8日
産経新聞に本会の紹介記事が掲載される

17日
WORLD第41号発行(230部)

◆6月10日
6月例会開催、参加者84名、ゲスト・万博オーストラリア及びドイツ館ホステス

14日
WORLD第42号発行(282部)

17日
東京日比谷の帝国ホテルに関東在住の会員12名が集まる、代表も出席

18日
朝日新聞に本会の紹介記事が掲載される

◆7月8日
7月例会開催、本会始まって以来最高の98名が参加

19日
WORLD第43号発行(470部)

◆8月9日
8月例会開催

◆9月1日
本月から会費を月額200円(3ヶ月分前納)、例会費50円に改正

5日
WORLD第44号をオフセット印刷で発行(575部)

9日
9月例会開催、参加者90名

3日
WORLD第45号発行(499部)

10〜11日
大阪狭山遊園ユース・ホステルで初めての全国大会を開く、参加者延べ131名

28日
WORLD第46号発行(480部)、コスト高のためページ数を半減する

◆11月9日
11月例会開催

15日
東京支部が発足、初の例会に24名が参加
WORLDを分冊方式で発行することになり第47号の第2部を発行

20日
WORLD第47号の第2部発行(各419部)

◆12月9日
12月例会開催

13日
東京支部例会開催(市ケ谷健保会館にて)

20日
WORLD第48号の第1,2部発行(各419部)


データアラカルトへ→

ページのトップへ▲


E-mail:mail@travelmate.org
これは Travel mateのミラーサイトです。
ページ編集・作成:@nifty ワールドフォーラム