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「トラベルメイト98」

95年に製作した「トラベルメイト」の追加とバージョンアップをいたします。内容はダブってる所も若干ありますし、同じ事を違う観点から説明してることもあります。通常の本のようには、両方つきあわせて整理削除などの作業をしておりません。その辺りは、「いい加減」にやっておりますのでよろしく。

さて本題に入らねばなりません。日本の海外旅行の歴史は1964年の「海外旅行自由化」から始まります。東京オリンピックのあった年です。

  1. 【 日本の海外旅行の歴史1 】
     
     96年の日本から出国した延べ人数は概算で1670万人になります。単純に割り算すると、全人口の10数パーセントが1年間に海外に出かけたことになります。1964年の海外旅行自由化の年が99、049人(4月から12月の人数)、次の年が158、827人、この末尾の49人とか827人がなんだか時代っぽくありませんか?
     
     去年は、64年に比べ167倍、65年に比べ100倍に増えています。例えばこの渡航者分の人数を一枚の写真に撮ったとしたら、64年とか65年の人たちは拡大していっても人間一人分写っているのがわかるかもしれません。去年の分を一枚の写真にとって拡大していったとしたら人間一人分など見分けることは不可能でしょう。
     
     60年代の終わりならハワイ6日間の旅でそれはそれなりの事と周りの人は見てくれたでしょう。
     70年代の終わりなら一人で3ヶ月もヨーロッパを旅行すれば「ほう」一目置いてくれたかもしれません。
     80年代初めなら中国大陸一人旅など「へぇー」と言ってもらえたでしょう。
     
     90年代ももう後半の今年、延べ人数とはいえ1700万人前後の人が出かけていくわけです。この中には、海外に行きたくもないのに渋々出かける仕事の人もいますでしょうし、一攫千金を目指して海外で会社を作りにいく人いますでしょう。でもたぶん半数以上は遊びで出かける観光旅行だと思います。
     
     ほとんどの年代で、性別を問わず遊びの上位には海外旅行が必ず入っています。海外旅行はある面で国内旅行より身近なものに成りつつあります。お金持ちは国内の豪華旅館で温泉三昧、庶民はカリフォルニアのアウトレットのショッピングモール廻り。
     航空券だけの代金も、東京から沖縄に飛ぶよりソウルに飛んだ方が安い場合が多いのです。旅行関連の現実の状況はどんどん変化して行っています。海外渡航者数も毎年増加をしています。ところが旅行に関わる人たち、会社、組織、機関、そして旅行者自身も現実の変化のスピードに付いて行ききれなくなっています。
     
     旅行者も旅行会社も、航空会社もホテルも、ガイドブックもたくさんある日本人論の本も、なんだか全部消化不良を起こしています。長年旅行の業界にいる私たちも今がよくわかりません。ですから旅行者の人たちあるいはこれから旅行に出かけようとしている人たちもなにがなんだかよく解らないと思います。ですからまず最初に、昔どんなことが起こっていたか、どこからがスタートだったのかゆっくりさかのぼってみましょう。

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