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49. 【海外旅行のソフトウエアーについて】
    
    　ここいらあたりから少し旅行になれてきた人対象のお話になります。私たちのメンバーの何人かは良く旅行の講演会とか説明会にかり出されることが多いのですが、参加が決定している出発メンバーだけの旅行説明会ではない一般的な物、例えば市とか区が主催するカルチャー講座、いろんな団体がメンバー向けに企画する旅行講座、旅行会社の一般向け説明会、等には参加者に共通する空気があります。
    
    　旅行会社が企画する説明会の中でパッケージの場合はかなり内容が絞り込まれた物ですから、参加者も質問することはホテルはどこかとか、食事の内容はとか、日程の中で回れる都市は等のような具体的なものが多いので他の説明会とはかなり雰囲気が違います。あの共通の空気は感じなくて済みます。
    
    　目的地が限定されている説明会は、パッケージ自由旅行を問わず質問がより具体的な物が多いためかあの空気の濃さは全体には漂ってはいません。一番空気が濃縮されてマッチでも擦ろう物なら一気に空気自体が発火しそうな危ない雰囲気の時は、海外旅行そのものの説明会にはほぼ百％の割合で存在します。
    
    　旅行会社主催の時は私たちも何かのトラブルを説明するときに「そう言うこともあり得ますので気を付けてください」位のソフトなしゃべりをしますのであまり目立たないのですが、具体的な商品の説明会ではない一般的な説明会は私らもちょっとはりきってなるべく分かりやすく本音に近い説明を心がけたりしますので、何か一言、言いたい目をした人がたくさん講師の方をにらむことになったりします。（さすがに私たちも遠慮という物はありますので本音ばかりは言いません。お互い知らぬ物同士でしかも沢山の人が集まる説明会で本音は誤解を生みやすいので。）
    
    　旅行に関して、デメリットを説明することもありますでしょうし、どうしても消費者の目でなく、生産者の目で物を語ってしまう事もありますでしょう。それでも私たちはなるべく実像に近い旅行を説明したいし、出来ること出来ないことをはっきり言うべきだと思います。機会があり次第説明会には参加するようにしていますが、あの空気だけはものすごい無駄なエネルギーを使う物のように思います。
    
    　初心者の方は右も左も解らないわけですから、今まで自分が思ってきた旅行とはかなり違うぞと言う顔ではいますが質問などはまず来ません。数回旅行に行って少しなれ始めた人から、経験ではもう中級者の上くらいまで行ってる人まで必ず何らかのリアクションが来ます。その場所で無いときも必ず投書またはアンケートに苦情が寄せられます。それにもめげず私ら、講演会で食ってるわけではないのでかなり好き勝手にやらせて貰ってはいますが、もしこれが職業であったなら、１ｍｇ以下のタールしかないタバコになるしかないのかななどと思っています。
    
    「　あの空気というのはこういう空気のことを言います。」
    

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