[vol.07]
8月02日(月)静岡 日本平〜東京

静岡にきたのは、ミニ四のタミヤ模型本社の博物館を見学するためだ。4月にも一度きたが風太のメーンイベントだから再訪問。市内でヒッチもできずインターから4kぐらい歩いた。朝はやくから暑い。コンビニがあるたびに飛び込んで氷アイスを買って一休み。タミヤに何とかたどり着き冷房で生き返った。

ウイークデーのせいかお客は数人しかいない。大きいホールに二人だけでタミヤの紹介ビデオを見た。なかなかたいした会社だ。モノづくりにこだわる姿勢は本物だ。だが模型というとどうして戦争ものが多くなってしまうのだろうか。ショールムの3分の1は戦争ものだ。

ミニ四は1億台以上売れたらしい。さすが儲かっているだけあって、おかげでほどよく冷房のきいた休憩室の豪華なソファでメールを書くことができた。電源の心配もなし。昨日とちがってとてもゆったり。風太はミニ四で遊んでいる。広島の雅志君と洋紀君にはタミヤのTシャツを買って送った。

田宮の見学を終えて、日本平パーキングエリアヘ歩きで向かう。ときどき雲が日差しを遮るが暑いのにはかわりなくやたら喉が渇く。地図でみると近そうだが結局ダマされた。日本平というだけあって、起伏が多く道もクネクネしているし近いはずなのに目標が見えない。大きな団地があり高速の道路さえどこにあるのかわからない。散々歩いた末、坂をのぼりつめるとやっとパーキングエリアの塔がみえた。

ところがなんということか、高い壁で囲われていてとても入ることも中を覗くこともできない。人家が近すぎて騒音防止が第一なのだろう。高速のバス停でもあれば簡単に入れるのにそれもない。普通、販売物資の補給のための入り口があるはずなのにそれも見当がつかない。反対車線に行く道が必ずあるはずだとも思ったがもう歩けなかった。

ガックリしたがあきらめるよりしかたがなかった。風太も重い荷物でふらふらになっている。坂を少し下り、公園の東屋に倒れれこんでそのまま2時間ほど寝てしまった。目覚めると夕方で雨になっていた。

もう歩く元気をとりもどすことはできなかった。昨日降りた静岡のインターまでバスをのりついで戻ることにした。1時間半でインターヘ到着。夜になっていた。インターはアプローチが極端にカーブしていてゲートまでの距離が短くとてもヒッチしにくい。もう今日中に東京に着くのは無理かもしれないと悪い方向にばかり思いが向いてしまう。

たびたび不思議に思うのだが、悪い条件の場所では案外停まてくれる人がいる。ゲートのほうから「どこまでいくんだ」と声がした。みると近くには車の姿もなく、もしや高速の関係者がヒッチをとがめに来たのかと思った。東京まで行くと答えるとついてこいという。どういうことかよく分からなっかたがとりあえずついていく。ゲートをくぐりしばらくいくと足立ナンバーのバンが停車していた。

車は100k以上のスピードであっというまに日本平を通過した。ヒッチハイクなんて映画の世界だけの話かと思っていたらしく、実際に出会うことができてよかったととても感心してくれた。沖縄の話などをするうちにいつのまにか東京に入っていた。やはり高速は早い。平日で渋滞がないのも幸いした。10時には澁谷駅に到着。

実家のある西荻窪には電車を利用。もう夜中なのに身動きがとれないほど混雑している。東京はやはりクレイジーだ。

Copyright(C)1999 小島春彦